2016年11月30日水曜日

【そうだったのか!TPP-Q24】私たちの雇用は大丈夫?

Q24.私たちの雇用は大丈夫?

A24.労働条件や雇用にとって有害としか言えません


 労働については、第19章「労働」が設けられました。政府は、この章が「労働条件悪化の歯止めになる」と説明していますが、それは期待できません。TPPは貿易障壁をなくし、自由化・規制緩和を推進するため、働く人の労働条件や権利は後退します。労働の章も、グローバル企業がますます国境を超えて自由に展開することを保障する内容になっています。


 第19章「労働」には、ILO(国際労働機関)の98年新宣言が引用されていますが、「結社の自由」、「強制労働禁止」、「差別待遇の禁止」、「児童労働の禁止」という最低限守るべき国際労働基準の基本が、ILO条約よりも弱くなる可能性があります。例えば強制労働については、「強制労働に関与した産品を輸入しないよう奨励する」としかありません。しかも日本は、「強制労働の廃止」、「差別待遇の禁止」に関するILO条約2つ(105号、111号)を批准していません。

 また日本では、TPPの先取りともいえるような派遣法の改正、解雇規制の緩和、残業代の撤廃、外国人労働者・研修生の受け入れの規制緩和など労働法制の改悪が進んでいることにも警戒が必要です。


 TPPによって確実に利益が増えるのは、ごく一部の自動車、IT家電、インフラ系企業と商社であり、地域経済は「原則無関税化」によって長期にわたり打撃を受けます。TPPというグローバル経済の原理は、日本から海外への投資を増やします。壊されるのは農業だけではありません。原料を生産して運び、加工し、販売するという国内、地域のサプライチェーンが壊されれば、地域経済全般に影響が及び、失業者が増えることになります。TPPは日本の雇用にとって有害だという声を上げねばなりません(布施恵輔)

Attention! 第19章 労働
●第19.6条 (中略)各締約国は、(中略)自国が適当と認める自発的活動を通じ、全部または一部が強制労働(児童の強制労働を含む)によって生産された物品を他の輸入源から輸入しないよう奨励する。

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2016年11月29日火曜日

【そうだったのか!TPP-Q23】環境に関する政策に 影響はありますか?

Q23.環境に関する政策に 影響はありますか?

A23.大企業や投資家の利益が優先されます


 貿易や投資の自由化を前提とするTPPでは、環境保護や気候変動対策などの国際的な課題よりも、大企業や投資家の利益が優先されています。そのため、TPPでは環境保護はあくまで「努力目標」であり、何の義務づけもありません。第20章「環境」には具体的な罰則や企業への責任追及を求める規定がほとんどないのです。

 こうしたことを受け、アメリカやオーストラリアのNGOは、環境に悪影響が出るとの批判を強めています。具体的には、①少なくとも7つの国際環境条約について実効性ある規定を設けるべきであるにもかかわらず、触れているのはワシントン条約に関してのみ。②違法に伐採された木材、違法に捕獲された野生生物等の貿易を禁じていない。③IUU漁業(違法、無報告、無規制)への取り組みが十分ではない。④フカヒレの貿易と商業捕鯨を禁じていない。⑤「気候変動」という文言すらなく、低炭素型経済への移行は自主的な手段を促すにとどまっている、などです。

 また、ISDS条項も環境にとって大きな脅威です。すでに多くの自由貿易協定で起きているISDS提訴では、天然ガスや石油企業など、環境破壊に関わる企業が莫大な損害賠償を求めているケースが数多くあります。

 ISDSは企業や投資家に有利に働くことが多く、提訴される国は途上国だけでなく、アメリカやカナダなどの先進国も含まれており、日本も他人事ではありません。脱原発や低炭素型社会への移行など、私たちにとって望ましい政策への変更も、「企業の利潤追求の障害だ」とされて訴えられる危険は十分にあり、そうした政策や規制を進めることを委縮させる懸念もあります。(内田聖子)

Attention! 第20章 環境
●第20.17条2項 各締約国は、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(編集部注:ワシントン条約)に基づく義務を履行するための法令その他の措置を採用し、維持し、及び実施する。

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2016年11月28日月曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.19 変更あり!国会周辺での抗議行動

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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! vol.19 // ■■
■           11月27日発行              ■

※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。

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変更あり! 国会周辺での抗議行動
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昨日(11月26日)発行のvol.18号にてお知らせしました、明日以降の国会周辺での抗議行動に変更が出てきたので、その件のみお知らせいたします。

以下、「TPPを批准させない!全国共同行動」からのお知らせを転載します。情報を確認の上、ご参加ください。

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衆議院で年金カット法案の採決がTPPに続いて強行されたことで 、国会の審議の予定が参議院も含めて立たなくなっています。

25日の参議院特別委員会(中央公聴会)終了後、 参議院TPP特別委員会の理事懇が開催できず、 当面28日は特別委員会は開会されないことになりました。

29日以降の審議予定は未定ですが、 28日に理事懇が開催されるのではないかと思われます。29日、 30日に委員会や本会議が入る可能性があるので、 もし開会されることになれば座り込み行動を配置することとします 。

また、国会の今の事態、さらにはトランプ「TPP離脱宣言」 をどう見るかなど、 街頭宣伝などで伝える必要があるのではないかという提案が出され ていますが、具体化できていませんでした。 宣伝カーなど日程調整した結果、 30日に委員会があってもなくても下記の日程で配置することとしましたので、ぜひご参加ください。

※まとめると以下の通りです。 急なお知らせになり恐縮ですがよろしくお願いします。

●28日(月)=行動配置はありません。

●29日(火)=特別委員会が入る可能性はあります。その場合は、 12時~17時予定で参議院議員会館前座り込み行動。 委員会がない場合は、行動なし。

●30日(水)=特別委員会、場合によっては本会議が入る可能性があります。その場合は、12時~参議院議員会館前座り込み行動。
 ・特別委員会の有無にかかわらず、13時30分~14時30分有楽町マリオン前宣伝行動(委員会がある場合は、 国会議員会館前から移動)。
 ・定例の水曜日行動(17時~国会議員との情報交換会、衆議院第2の多目的会議室。18時30分~ 参議院議員会館前で抗議行動。

※国会が延期されることになれば、行動予定については改めてお知らせいたします。

呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
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【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
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2016年11月26日土曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.18 参議院中央公聴会「審議の中止」を求める意見が相次ぐ

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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.18 // ■■
■           11月26日発行               ■

※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。

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 1.参議院中央公聴会
 「審議の中止」を求める意見が相次ぐ
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11月25日、参議院TPP特別委員会での中央公聴会が開催されました。参議院では着々と審議が進められており、先週の地方公聴会(茨城・北海道)に引き続いての中央公聴会開催に、「その後すぐに採決されるのでは」という懸念も一部にありました。

公述人は、野党側からは内田聖子(アジア太平洋資料センター共同代表)、萩原伸次郎氏(横浜国立大学名誉教授)、与党側からは根本勝則氏(経団連常務理事)の他、公募にて住江憲勇氏(医師・全国保団連会長)の計4名が選ばれました。

冒頭、各公述人から15分ずつの意見が出されました。根本氏は「TPP協定は、人口減少に直面する日本を持続的な成長軌道に乗せるために不可欠で、成長戦略の要だ。トランプ氏の発言は残念だが、まずは、参加各国が国内手続きを進めていくことが、将来への道筋を開くうえで重要だ」と述べました。続いて私(内田)は、「米国大統領選の結果はもちろん、衆参での審議内容、衆議院での強行採決など総合的に考えてもTPPを承認する合理的な理由などどこにもない。しかも安倍政権はTPPを柱と位置づける日本の成長戦略は練り直すという。この状況でのTPP批准審議はやめるべきだ」と発言。続く荻原氏、住江氏も「アメリカが承認しなければ協定は発効せず、国会で審議する意義は崩壊している」と審議をただちにやめるよう提言しました。

実際、与党側議員も「なぜ今審議を続けるのか」ということを疑問に思っている人もいるはずです。それにもかかわらず、「日本がリーダーシップをとってTPPをまとめる」「アジアの成長を取り込むためにTPPは必要」とTPPを何としても認めようとする視点からの質問も多くありました。これこそが思考停止状態であり、さらには税金の無駄遣い以外の何物でもありません。

ただ唯一よかった点としては、現在の見通しの立たない状況だからこそ、野党側からはTPPの内容そのものよりも、「そもそもTPPとは何なのか」「自由貿易はこのままの状態で機能するのか」「人口が減っていく中でどのような経済を目指すべきか」などの大局的な質問がなされたことです。本来であればこうした理念や方針についての議論が国会審議で十分なされるべきであるのはいうまでもありません。

そして、今後の審議がどうなるのか、という問題です。最も懸念していた公聴会直後の採決はさすがに行えませんでした。来週の審議状況もはっきりしていませんが、政府与党は12月の会期延長を検討しているとも聞こえてきます。引き続く来週もしっかりと国会情勢を見て審議STOPの声をあげ続けていきましょう。

★審議はインターネット中継のアーカイブでご覧いただけます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

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 2.国会周辺での抗議行動
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28日(月)以降の審議状況ははっきりしていませんが、政府与党は12月の会期延長を検討しているとも言われています。引き続き、国会情勢をチェックしつつ、審議STOPの声を拡散していきましょう!

●「TPPを批准させない!全国共同行動」の呼びかけによる国会周辺での抗議行動

・11月28日(月)、29日(火)、30日(水)
 いずれも参議院議員会館前座り込み抗議行動、傍聴行動
  12時~17時(委員会の終了をめどとします)

・30日(水)=水曜日行動を予定通り行います。
  17時~18時=市民と国会議員の情報交換会(衆議院第1議員会館多目的ホール)
  18時30分~=参議院議員会館前座り込み抗議行動

呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
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●TPP断固反対!市民連合の呼びかけによる抗議行動

11月28日(月)~30日(水)連続行動!
『日米FTA絶対反対!~日米FTAに繋がる「TPP関連法/承認案」成立させない!絶対させない!永田町アクション』
連日17時~参議院議員会館前

★参議院の審議はインターネットでも見られます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/sp/index.php

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 3. 「TPPと私たちの未来」の報告
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11月23日(水)、三重県鈴鹿で高校生向けに行なわれた講演会「TPPと私たちの未来」の報告(参加者の感想をまとめたもの)をいただきましたので紹介します。TPPについて初めて学んだ方々がどのように感じたのかがよく伝わってきます。
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★今までのように表示無き品物を買うと言うことはとても不安です。TPPを知れば知るほど恐ろしいです。私たちはきちっと表示を見ながら買い物をしていますが、それがなくなれば何を基準に買い物をすればよいのかわからなくなります。

★すごく広範囲で想像を超えるようなところがあって、まだ私にはよくわかったとまでいかない現状です。TPPが成立しなくても日米のFTAという自由貿易協定をアメリカが迫ってくるのはまちがいないという国会論議を聞きました。その下敷きにTPPが使われるのでしょうか? 自由貿易は今後日本は進んだ方が良いのでしょうか? 双方利益のある公平な多国間協定などはどんなものでしょう?

★日本人は国に守られているんだなとつくづく思いました。日本人は安全ボケをしていると海外の人が言っているのをニュースなどで見ることがありますが、このまま安心安全の日本でいてほしいと思います。日本の食品は何を買っても安心できると、いちいち表示など見なくても大丈夫という日本であってほしいと思います。

★TPPについてよくわからないところがあったが、少しだけわかった気がしました。日本国民の食の安全に不安が出てくる危険を感じる。アメリカの国益のため、どうしてここまで譲歩しなければならないか、安倍政権に怒りを覚える。

★話を聞いて良かったと思う。「よくわかった」とは思わないが、テレビのニュースでもくわしいことは聞かないし、新聞を読もうとしてもそんなに暇はないし、少なくとも自分の中ではわりと消化されて話を聞けてよかった。くわしい資料をありがとうございます。「措置の同等」など不平等条約みたいだと思う。食卓にあげるものは本当に気をつけねばと思う。

★むずかしいと避け気味なTPPですが、今回は聞いてみようと思って来ました。「やっぱりダメなTPP!!」といった思いですが、なぜ駄目なのかがわかりやすく説明していただけたと思います。食物は少し高くても国産、地場産を利用させていただいていますが、安い輸入品がどんどん入ってくると国産のものも作られなくなって来るのではと心配しています。選ぶことの出来ない押しつけられるものばかり。未来が恐いです。

★結局は多国籍企業が得をする=政治家が得をする協定なのだということがよくわかりました。

★「日本(政府)の交渉力」ってとめどもなく情けなく、対米従属だ。

★最後の方が発言された「このままでは日本農業がダメになる」以上にわたしたちや子・孫たちの未来も危ない。

★私たちはグローバル資本によって、人体実験されている。

★「自由貿易」なんて何もわたしたちに自由の恩恵もないじゃないか。

★TPP絶対反対、その思いが強くなりました。こんなに問題だらけなものをどうして受け入れて進めていこうとするのか、どうなっているのかという思いです。もっとお互いが相手のこと、地球全体のことを考えて進まなければと思います。利益優先で胸が痛みました。

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 4. ブックレットから
 「自由貿易はいいことではないの?」
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TPP発効の可能性がほぼなくなったとは言え、二国間FTAの危険性なども指摘されています。国会でも「どんな経済をめざすべきか」という大局的な質問も出てきました。「そうだったのか!TPP」ブックレットの中から、あらためて、「自由貿易とは何か」ということについて、おさらいしておきましょう。
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Q.自由貿易はいいことではないの?
A.「自由」ではなく、強者によって「管理」された貿易です

 ノーベル経済学賞を受賞したアメリカの著名な経済学者のジョゼフ・E・スティグリッツ氏は、「TPPは特定集団のために『管理』された貿易協定だ」と述べています。もしTPPが純粋に自由貿易(関税ゼロ、非関税障壁を廃止)を実現するもので、そのことに各国も同意しているのだとしたら、交渉はここまで長期化せず、また協定文もこれほど複雑で膨大(英文で6,500ページ以上)なものにはならなかったでしょう。

しかし実際には、TPP協定文の30章のなかで貿易に関わる章はたったの5つで、残りはルールに関する部分。つまり各国の法律や規制を、グローバル企業の都合がいいように変えていくための中身です。一方、各国には譲れない領域もあるため、結果的にTPPは、自由貿易という意味では「不完全な」協定になっています。そもそも、環境にかかわる規制や食の安心・安全にかかわる規制、また自動車の排ガス規制、金融規制など、私たちの暮らしに欠かせないルールも、輸出を増やし国際的なサプライチェーンをつくりたい企業にとっては「反貿易的」となります。しかし、だからといってこれらの規制をなくすことは社会のあり方そのものへの脅威となります。

 スティグリッツ氏はまた、「協定のそれぞれの条項の背後には、その条項をプッシュしている企業がある。米通商代表部(USTR)が代弁しているのは、そういう企業の利益であり、決してアメリカ国民の利益を代弁しているわけではありません。ましてや日本人の利益のことはまったく念頭にありません。『規制を取り払え』という考え方は、じつにばかばかしい。問うべきなのは、『どんな規制が良い規制なのか』ということのほうなのです」とも指摘しています。

 じつはスティグリッツ氏は、2016年3月に来日し、首相官邸で日本の経済政策について意見を述べています。その際、消費税増税への反対だけが報道されましたが、来日講演の大半がTPP批判であったことはあまり知られていません。(内田聖子)

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 5. 大好評で6万部突破!
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TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

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編集後記
まだ11月だというのに厳寒の日が続いています。先日の初雪の日も、国会周辺では、座り込み行動が行なわれました。私の友人でも、数人でも駅前でプラカードを掲げてスタンディングをしている人がいます。寒い中にもかかわらず毎日の抗議アクションを続けている方々には頭が下がる思いです。ツイッターで「STOP!TPP gathering」というアクションを見つけました。https://twitter.com/NAU_STOP_TPP 「コミュニティ・ギャザリング(話を聞き、話し合い、仲間とつながる場)として集まりましょう」とプロフィールにはあり、新宿駅や高円寺駅などいろいろな駅頭などで活動されているようです。つながりの場を作るという側面も、アクションには必要なことだなあと思います。(柴田)
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2016年11月24日木曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.17 会期延長も視野に? 参議院での審議阻止に最大限の力を!

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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.17 // ■■
■           11月24日発行               ■

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 1.会期延長も視野に?
   参議院での審議阻止に最大限の力を!
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今週に入り参議院でのTPP特別委員会はさらに審議時間を重ねています。野党議員からは食の安心・安全、共済、越境サービスなどさらにTPP協定の内容に関する質問が続きました。先週からのAPEC会合では各国は「国内批准を進めることで一致」と報じられました。また17日には安倍首相はトランプ氏と会談、TPP批准への説得をしたといわれています。しかしその直後、トランプ氏は「TPPからの離脱」を改めて語りました(11月23日)。ここまで来れば批准は絶望的であり、 オバマ政権のレームダック期の批准可能性もゼロとなりました。外にも内にも、これ以上TPP審議を続ける根拠はまったくありません。それでも参議院での審議を粛々と進めようとする政府・与党の姿は異様としかいえません。

昨日の新聞報道では、すでにTPP対策予算として2015年ー2016年で1兆1906億円がほぼ執行されていると報じられました。農業対策予算がほとんどですが、それ以外にも使われています。

「例えば経済産業省は、中小企業の海外進出などを後押しする組織を官民共同で設立。全国の商工会議所などで経営者らの相談に応じる。今年六月にはメキシコにも窓口を設けた。そのための予算は15年度補正と16年度当初で計241億円に上る。農林水産省は15年度補正で、長野県富士見町のレタス保存用冷蔵庫や、石川県白山市のコメの乾燥施設の整備費などに補助金を出す「産地パワーアップ事業」に505億円を計上した。」(東京新聞)

発効のめどもない中でここまでの予算を執行してきたことの責任は誰が取るのでしょうか。中小企業の中にはベトナムなどへの投資をすでに行った企業もあります(政府自身がこうした事例を熱心に紹介し、海外進出を推進してきました)。これら企業に対し、現状をどう説明するのでしょう。農業者の中には「TPPで背中を押された」といって、すでに農業を廃業してしまった人たちも多くいます。

この他にも様々な形で「TPP発効を見越して」という掛け声のもと規制緩和もなされてきました。今国会がなすべきことは、ただちにTPP協定の審議を止め、これら対策も含めた「失敗」を検証することです。

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 2.国会周辺での抗議行動
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「TPPを批准させない!全国共同行動」による、参議院審議の山場に向けた国会周辺での抗議行動は、以下のとおりです。
※本日24日は雪ですが、変更なく、座り込みを行なう予定です。

▼参議院での審議日程

 ・11月24日(木)=13時~安倍首相の帰国を受けて集中審議(TV中継)
 ・11月25日(金)=13時~中央公聴会(公述人募集の件は後述)
   ※その先は未定ですが、政府・与党は11月末の会期内の通過をねらっていますので、警戒が必要です。

▼この審議日程を受けての抗議行動

 ・11月24日(木)、25日(金)、28(月)、29日(火)、30日(水)はいずれも参議院議員会館前座り込み抗議行動、傍聴行動
  12時~17時(委員会の終了をめどとします)

※24日の安倍首相出席の集中審議、25日の中央公聴会について、いずれも12時座り込み行動開始のときに傍聴希望者を募ります。

▼国会議員との情報交換会

23日が祝日にあたりますので、 毎週行っている水曜日行動の「市民と国会議員との情報交換会」 を、24日(木)17時~ 18時に行うこととしました。お知らせが遅くなり恐縮ですが、 ご参加ください(午後座り込みを行いますので、 情報交換会後の抗議鼓動は行いません)。

 日時:11月24日(木)17時~18時
 場所:衆議院第2議員会館第3会議室
    ※参議院会館前座り込み行動終了次第、入館票を配布します。

▼来週以降の予定

・28日(月)~30日(水)も、座り込み行動を12時から参議院議員会館前で行います。

・30日(水)=水曜日行動を予定通り行います。
  17時~18時=市民と国会議員の情報交換会(衆議院第1議員会館多目的ホール)
  18時30分~=参議院議員会館前座り込み抗議行動

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■参議院の審議はインターネットでも見られます。
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 3. 動画でTPPを学ぼう
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TPPの危険性を解説した動画が増えてきました。あらためて復習し、SNSなどで周囲に広めていきましょう。

●TBS系列「サンデーモーニング」「3分でわかるTPP解説」
https://www.youtube.com/watch?v=Pb_4uMyZpa4&feature=youtu.be

●バーニーサンダーズ TPPに反対する4つの理由;反対演説
https://www.youtube.com/watch?v=O8JNkW7kSmE

●TPP あなたが知らない最も不正な取引
https://www.youtube.com/watch?v=JJh-QlN2x48

●TPPはとんでもない。ノーベル経済学賞受賞者スティグリッツ教授
https://www.youtube.com/watch?v=MF8VdzAwpdY

●朝日放送「教えて!NEWSライブ 正義のミカタ」
TPPで日本の医療制度が崩壊する!アメリカ型医療から日本は逃げ切れるのか?
https://www.youtube.com/watch?v=1JN0RXXRjbA

●TPP強行採決直前に緊急来日!「TPP協定をやる意味がわからない!」オークランド大学のジェーン・ケルシー教授に岩上安身が単独インタビュー!! IWJ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342666

●2分でわかるTPP
https://www.youtube.com/watch?v=RiZ0COxQSHs

※この動画リストは、こちらのブログを参考にさせていただきました。
TPP協定情報室(いちろうちゃんのブログ)
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-e2df.html

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 4. ツイッターで続々と疑問の声
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トランプ氏のTPP離脱表明を受けて、ツイッターでは、政権与党の現在の姿勢についてさまざまな人たちが疑問や批判のツイートをしています。やっぱりおかしい!

●想田和弘さん(映画作家)
自民党っていつからこんなにTPPを強く推進する立場になったんだろう。2012年の衆院選前は「絶対反対」だったのに。あれは一体なんだったんだ。→TPP担当相「立ち止まれない」 トランプ氏が離脱表明:朝日新聞デジタル
https://twitter.com/KazuhiroSoda/status/800914612208144384

●金子勝さん(慶應義塾大学経済学部教授)
【間抜け】トランプが公約通り大統領就任初日にTPPを離脱することを表明。今後は2国間貿易協定に努めるという。アベ政権がTPPの問題点について議論しない、国会での強引な採決は何だったのか?そして慌ててトランプと会い、何を話したのか?
https://twitter.com/masaru_kaneko/status/800870070700285952

●孫崎享さん
TPP(1)トランプ氏TPP離脱を改めて表明、大統領就任の初日に、(2) 安倍首相アルゼンチンで「TPP国会承認全力で。TPP離脱発言のトランプの念頭に、米国抜きでは意味がない」安倍首相はトランプを訪れゴルフのお土産交換の他、何してきたのだろう。TPPも意見交換させてもらえなかった?
https://twitter.com/magosaki_ukeru/status/800869637969674240

トランプがTPP離脱方針を示したことを受け、オバマ政権は22日、任期中の議会承認を断念する考えを正式表明(毎日新聞)。そして日本は菅官房長官「日本が先頭に立って、説得をしていきたいと思います。」(朝日)。一度決めたら情勢変化しても突撃突撃。第2次大戦突入の日本と同じ。
https://twitter.com/magosaki_ukeru/status/801425913057452033

●中野晃一さん(上智大学国際教養学部教授(政治学))
安倍外交、迷走の極み。 公約違反、黒塗り文書、強行採決で、この末路。アベノミクスに次いで主要な経済政策が破綻したことにもなる。新年早々のやぶれかぶれ解散ありそう。
https://twitter.com/knakano1970/status/800862752197591040

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編集後記
トランプ氏がTPP離脱を表明し、昨日オバマ政権も断念を正式表明しました。それなのに日本の政権与党が必死に審議を続ける理由って何なんだろう・・・と思っていたら、TPP対策予算があったのですね。この「TPP利権」に関わっている人たちにとっては、この国の将来よりも一部の権力者と官吏の利権の方が重要なのでしょう。その必死さを、原発汚染水や廃炉、避難者の問題、沖縄の基地問題、消えた年金問題、子どもの貧困など、国民が直面している現実的な問題に振り向けてくれたら・・・と悔しい思いです。(柴田)
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2016年11月23日水曜日

【そうだったのか!TPP-Q22】公共サービスにも影響はありますか?

Q22.公共サービスにも影響はありますか?

A22.暮らしや地域の社会インフラの存続が危うくなります


 国民生活や地域社会に広く関わる分野に、TPPで初めて独立した章として設けられた第17章「国有企業」があります。ベトナムなど国営企業の多い国が一番影響を受けますが、私たちの暮らしにも無縁ではありません。

 国有企業とは、政府が出資して公的なサ-ビスを提供する企業のことです。金融、郵便、病院、鉄道、空港、政府機能・政策を担う公有企業など、国民生活に関わるものが多くありますが、対象企業はTPPの発効後6か月は公表されません。どんな影響があるのか、国会で審議することもできません。

 TPPには、国有企業は一般の企業と同じ土俵で競争をしなければならないという考え方が貫かれています。問題は「非商業的援助」、つまり必要とされる財政支援の禁止です。鉄道や病院、郵便など、地域に欠かせない事業体には、公的支援を受けているものがあるため心配されます。

 政府は「営利目的でない独立行政法人は対象とならず、公共的な事業に影響はない」と言っています。しかし、病院も含め、一般企業と変わらないしくみで事業を行い、必要な利益を確保している例は多くあります。政府の説明を鵜呑みにできるのか、大いに疑問です。

 政府は「国内の事業は対象にならない」とも説明していますが、協定文では「貿易または投資に影響を及ぼすもの」とされており、「影響があるもの」については対象になりえます。また、鉄道、金融などは海外展開が活発化しているので、規制の対象になるはずです。この章の対象外でも、投資・金融など他の章の規制からは逃れられません。そして、他の参加国が多くの国有企業を例外にしているのに、日本だけはゼロなのも問題です。(近藤康男)

Attention! 第17章 国有企業
●第17.1条 定義:主に商業活動に携わる政府支配の企業 商業活動:営利を指向し、数量・価格を決定出来る企業活動
●第17.2条1項 この章の規定は、参加国同士の貿易・投資に影響を及ぼすものに適用
●第17.6条1項 国有企業に対して商業ベースによらない支援をして、他のTPP参加国の利益に悪影響を及ぼしてはならない。

★大好評のブックレット「このまま批准していいの?続・そうだったのか!TPP 24のギモン」。学習会やイベントのテキストとしても最適です。注文はこちらから。

2016年11月19日土曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.16 政府与党は11月中の批准を目指す?全国で広がる抗議アクション


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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.16 // ■■
■           11月19日発行               ■

※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。

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1.政府与党は11月中の批准を目指す?
ありえない拙速審議
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 11月14日から始まった参議院での審議は、引き続き異例の速さで進んでいます。

 17日(木)には水戸と帯広で急きょ地方公聴会が行われましたが、十分な周知期間もない中ですから、一般の人たちも関係者の多くも参加がかないませんでした。また来週には、衆議院では行わなかった中央公聴会が行われることとなり、安保法制可決の際に見た、公聴会直後の強行採決もありえると思わざるを得ません。つまり、政府与党は、12月に会期延長をすることなく、11月中の批准を狙っていると思われます。

 米国大統領選挙でトランプ氏が勝利したことで、TPPの先行きはますます不透明になっていますが、しかし、TPPが「死んだ」わけではありません。トランプ氏は「現行のTPPには反対」を掲げ、場合によっては日本との二国間協議を先行させることもにおわせています。このような中で、あえてTPPの批准を強行しようという安倍政権は、日本をいっそう危険な道に陥れかねません。衆議院での異常な運営の上に、参議院では審議が始まったばかりなのに中央公聴会など出口の協議を始めることも認められません。審議の中で政府は「懸念には及ばない」を連発しながら、その根拠を示せない答弁が続いています。また、分野毎の参考人質疑もまだ一回しか行っていません。十分な審議と国民の疑問に真摯に答えることこそ必要です。

 さて米国ではどのような状況になっているのでしょう。

 米国市民社会でTPPに反対していた仲間たちは、もちろんトランプ支持ではありませんでした。トランプ氏の政策は、一見、グローバル企業の富の支配をやめさせるようにも見えますが、例えば環境政策は「パリ条約からの撤退」「オバマ時代の環境規制を破壊し、巨大なインフラ工事を進める」など、米国のTPP反対を牽引してきた環境団体が到底受け入れられない内容です。また「法人税を35%から15%に引き下げる」「海外に蓄積した資産を米国にもってくる場合はさらに10%減税」など、大企業にとってはありがたい政策もあります。さらに周知のように、トランプ氏の排外主義、差別容認、女性やマイノリティ蔑視は、米国市民社会の価値を根幹から揺るがすものです。

 大統領選後、米国の市民団体は、「TPPは死んだ。しかしそれはトランプによってではなく、私たち草の根の運動の6年間の成果だ」と次々と表明しています。また環境団体シエラ・クラブは、「これから6年間、毎日毎日、トランプとの闘いだ」と表明、ただちに大キャンペーンを開始しています。トランプのもとでの政権移行チームには、大手製薬会社ファイザーやゴールドマン・サックスの代弁者であるロビイストや、自由貿易推進の共和党議員、石油開発企業の関連者などが次々と登用されています。こうしたメンバーからの影響で、トランプの政策は今後、変化をしていくと思われます。こうした状況に対応し、社会的・経済的に公正で平等な貿易のあり方を、今米国市民社会は必死に模索しようとしています。私たちもこの動きに呼応していくべきだと強く感じます。

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 2.国会周辺での抗議行動
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 「TPPを批准させない!全国共同行動」は、参議院審議の山場に向けた国会周辺での抗議行動について、以下のとおり、決定しました。

▼参議院での審議日程

・11月18日(金)=農業を中心に参考人質疑
・11月21日(月)22日(火)=一般質疑
・11月24日(木)=13時~安倍首相の帰国を受けて集中審議(TV中継)
・11月25日(金)=13時~中央公聴会(公述人募集の件は後述)
※その先は未定ですが、政府・与党は11月末の会期内の通過をねらっていますので、警戒が必要です。

▼この審議日程を受けての抗議行動

・11月24日(木)、25日(金)、28(月)、29日(火)、30日(水)はいずれも参議院議員会館前座り込み抗議行動、傍聴行動
12時~17時(委員会の終了をめどとします)
・11月30日(水)=水曜日行動を予定通り行います。
17時~18時=市民と国会議員の情報交換会(衆議院第1議員会館多目的ホール)
18時30分~=参議院議員会館前座り込み抗議行動

▼参議院TPP特別委員会での中央公聴会公述人公募について
・11月25日(金)の中央公聴会での公述人の公募が、11月22日(火)正午を締め切りに始まりました。積極的に応募しましょう。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/ugoki/h28/tpp-kochou2811.html

■参議院の審議はインターネットでも見られます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/sp/index.php

●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/

▼フェイスブック
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▼ツイッター
https://twitter.com/NoThanksTPP

──────────────────────
3. 国内各地の抗議アクション
──────────────────────

 参議院での審議が着々と進む中、こんなのおかしい!と全国各地で市民が抗議のアクションを起こしています。今回は、三重・鈴鹿から高校生に向けた講演会の情報をいただきました。お近くの方、ぜひご参加ください。

 また、引き続き、全国各地の抗議アクションの情報を紹介していきたいので、情報がありましたらお寄せください。すでに行なったことの報告などでも大歓迎です。kokusai@parc-jp.org まで。

(以下転載)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

TPP講演会に是非ともお出かけを!

 講師の石原洋介さんは全国でも活躍する、TPPの三重の第一人者でもあります。「TPPとわたしたちの未来」と題して、分かりやすく、熱く語っていただきます。石原先生は今回の講演を前に、

「TPPは内容を知れば知るほど、わたしたちの未来を脅かす怖ろしい規定が数多く含まれていることが分かります。多国籍企業のどう猛な利益追求の前に、私たちの生活を生け贄に捧げるための協定といっても過言ではありません。ひとりでも多くの人にTPPの正体を伝え、TPP反対の声を広げていくことで、政府に圧力を加え、わたしたちの未来を守り抜きましょう」

というメッセージをくださっています。

 ところが現在、参加をしようという方は30名。会場は200名の会場です。「TPPの中身を少しでも知り、ここ鈴鹿で、できることをして、何としても廃案にもちこみたい!!」

 どうぞ、万障繰り合わせて、お友だちも誘って、是非、お出かけ下さい。心からおいでをお待ちしております。

講演会「TPPとわたしたちの未来」
講師:石原洋介さん(三重短期大学教授)
日時:11月23日(水・祝)13:30~16:00
場所:鈴鹿市文化会館 さつきプラザ
主催:鈴鹿革新懇
連絡先:090-4269-0965 hagi1922@tcp-ip.or.jp

※会場では『そうだったのか!TPP 24のギモン』も100円でお分けします。

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4. 山本太郎氏の質疑
「TPPは投資仲裁村の利益拡大手段」
──────────────────────

 11月14日(月)、参議院TPP特別委員会にて、山本太郎参議院議員がISDS条項に関する質疑を行ないました。国際仲裁機関「ICSID(イクシッド)」のことや、ヨーロッパのNGO団体が共同で行った投資仲裁に関する調査結果が書かれているレポート「プロフィッティング・フロム・インジャスティス」などについて触れています。

 その文字起こしと動画がツイッターなどでも多数拡散されています。山本太郎さんの舌鋒鋭く、わかりやすい質疑。ぜひごらんください。

 「ISDS、主権侵害そのものなんですよ。そのことをよく自民党の皆さんは野党時代、御存じだったはずですよ。TPPは国の主権が奪われる、TPPは日本文明の墓場、そんな発言していた人間たちが現在政権の閣僚を務めているって。政権取った後、手のひらを返してTPP大推進。恥を知るという意味分かりますかね。国家の私物化をやめていただきたいんですよ」

 「まさに特定の人たちで事件を処理するという仲裁村、仲裁人クラブというのが存在する。このような欧米人サークル、先ほども言っている仲裁村、仲裁人クラブの中に、国際仲裁廷で何度も戦ったことがある、そんな経験のあるベテラン、即戦力となる人、日本の国益を代表できる弁護士さん、日本人がいるのか」

●●山本太郎「TPPは投資仲裁村の利益拡大手段」●●
文字起こし(全文)
http://www.taro-yamamoto.jp/national-diet/6144
動画(約20分)
https://www.youtube.com/watch?list=PLZTrYt7iArOtAZF-cKlyWgeRdI7DngGNW&v=ikvmly7sd_E

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5. ジェーン・ケルシー講演録
「TPP協定を履行することが意味をなさない理由」
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 10月31日、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」主催で、ニュージーランドのオークランド大学教授ジェーン・ケルシー氏の講演会を開催されました。そのときの講演録が公開されています。
ケルシー教授は、5つのテーマに沿って話しています。ぜひご一読ください。

1.世界中でTPPに似た協定に反対する揺れ戻しが起きている背景に何があるのか。
2.TPPの参加国に何が起きているのか。
3.どの国にとってもTPPを履行すべきではない理由は何なのか。
4.なぜ日本とニュージーランドは法案を強行に通そうとしているのか。
5.この間違いを犯すことが、私たち市民や民主主義に何をもたらすのか。

http://tpphantai.com/info/20161117-jane-kelsey-talks-reasons-why-it-is-meaningless-to-implement-tpp/

──────────────────────
6. TPPに反対する全世界の看護師はじめ
医療従事者の共同宣言
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 11月17日(木)、全米看護師連合会(NNU)の呼びかけで、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど7か国(11/1現在)の労働組合や諸団体による「Stop the TPP! 医療労働者による 11・17 TPP反対グローバルアクション」が行なわれました。その際、以下の声明が発表されたので紹介します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 世界中の看護師と医療従事者は、患者の支援者として、よりよい医療や安全な患者ケア、経済と社会正義のために立ち上がります。私たち看護師と医療関係者の労働組合は、12ヶ国間で交渉されているTPPが、公衆衛生や労働基準、消費者の安全に危害を与え、貧困問題を加速化させ、環境破壊や気候変動に悪影響を及ぼし、さらに私たちの社会や経済における企業支配を確立させてしまう懸念を抱いています。

 TPPは、安価な医薬品を手に入りにくくさせます。製薬企業は、安価で患者の生命を救うジェネリック医薬品の流通を阻止するために、特許で保護されている薬に高額な価格を独占的に設定する権利が与えられることになります。世界中の、特に癌やHIV/AIDS、肝炎などの病気で苦しんでいる患者には命を脅かす大きな問題です。同時に、TPPは、政府がコスト削減のために、一括購入で薬価を低く抑える交渉を認めている国内の法律や規定を覆すことのできる法的権限を製薬会社に認めています。

 また、TPPは国民を危険な食品や製品にさらすことになります。肉類、家きん、魚介類、野菜への農薬や添加物の使用を厳しく罰する食品衛生法のある国では、このような規制を「不当な貿易障壁」に当たるとされ、そのため危険な食品や製品に脅かされることになります。公益団体が指摘したように、原産国表示や成分表示などの食品に関する表示の要不要も、一部の大企業の利益のためにリスクにさらされています。

 水質汚染や大気汚染を含む環境汚染、労働災害は、広範で深刻な病気と関係しています。同時に、温室効果ガスや化石燃料の使用は、環境破壊を引き起こし、人類の公衆衛生を脅かす唯一最大の脅威です。TPPは化石燃料や石油化学、鉱業業界などの企業活動に対し、安全衛生や環境保全を法律上無効にし、政府を訴えることのできる法的権限を拡大させています。同様に、国際的なGHG(温室効果ガス)削減対策も弱体化させます。その結果、すべての生命が依存している自然環境や気候システムの破壊を加速させているのです。

 最後に、TPPは民主主義や国家主権をも弱体化させます。国の立法府のメンバーでさえもアクセスを制限された中で、何百もの大企業が秘密裏にTPPの起草に参加してきました。企業に支配された貿易仲裁廷などの法的拘束力のあるメカニズムを通して、選挙によって選ばれた代表者たちによって民主的に成立した法律を無効にし、企業は膨大な利益を獲得するでしょう。企業はまた、法律が公衆衛生や公共情報、公共の利益を保護している場合であっても、貿易や利益を妨げる障壁であると主張して、政府を訴えることのできる力を持ち、何億ドルもの税金で賄われる賠償を要求するでしょう。このような条約を伴うTPPが批准されたなら、影響するすべての国々で国家主権や民主的権利が多大なダメージを受けることになるでしょう。

 これらすべての理由により、私たちは、すべての患者、そして私たちの社会のために、それぞれの政府に対して、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)批准をやめるよう訴えます。

医療団体連絡会議
新医協
全国保険医団体連合会
全日本民主医療機関連合会
日本医療福祉生活協同組合連合会
日本医療労働組合連合会

共同宣言に賛同する世界の看護・医療労働組合
メキシコ看護師全国会議 Asamblea Nacional de Enfermeras y Enfermeros de México
オーストラリア看護師助産師連合 Australian Nursing and Midwifery Federation
カナダ看護師連盟 Canadian Federation of Nurses Unions
ケベック医療労働者連盟 Fédération Interprofessionnelle de la santé du Québec
ペルー保健省看護師連盟 Federación de Enfermeras del Ministério de Salud del Perú
日本医療労働組合連合会 Japan Federation of Medical Workers’ Unions (再掲)
全米看護師連合 National Nurses United
ニュージーランド看護協会 New Zealand Nurses Organisation
(アルファベット順・11月1日現在)

2016年11月17日
TPPに反対する看護師はじめ医療従事者のグローバルアクション

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7. 大好評で6万部突破!
ブックレット「そうだったのか!TPP」
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 TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。

ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
★詳細・ご注文は→ http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.htm

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編集後記
ベトナムのグエン・スアン・フック首相は、17日、TPP批准案の国会への提出を中止した、と報道されています。米国がTPPの年内批准を断念すると発表したことが理由だそうです。米国の現在の情勢からすると当然のことだと思います。帯広と水戸で行なわれた地方公聴会でも「米国(トランプ)の出方を見て」という意見が多かったようです。日本のお家芸「空気を読むこと」をこういうときは発揮しないのか!と訝ってしまいます。一方、山本太郎さんの国会での「空気を読まない」質疑はいつもながら拍手!アッパレ!です。ICSIDのことは私自身大変勉強になりました。(柴田麻里)
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2016年11月17日木曜日

【そうだったのか!TPP-Q21】公共事業や地域経済はどうなりますか?

Q21.公共事業や地域経済はどうなりますか?

A21.地域外、特に外資系企業に仕事を奪われる恐れがあります


 公共事業については、第15章「政府調達」が関係してきます。「政府調達」では、国や政府機関、地方政府などが物品やサービスを調達したり、建設工事を行ったりする際のルールを定めており、TPPは国内企業と同じ条件を外国企業に与えなければなりません。

 一つ目の問題点は「使用言語」です。TPPは英語を使うことを奨励していますが、これは事実上、英語の強制を意味しています。入札の際の書類の英語化が進むなど、相当のインパクトを生むでしょう。

 二つ目は、調達の「公正性の確保」です。これは「談合の排除」を意味します。日本は談合社会ですので、著しい影響が出てくるはずです。

 三つ目は、中央政府、地方政府、政府団体のほとんどすべての分野について、日本は最大級の市場開放を約束したことです。その結果、世界最大級の建設会社「ベクテル」や、資源開発会社「ハリバートン」などの巨大外国企業が、政府や自治体が行う公共事業などを落札していく可能性が高まります。日本の調達構造が変えられ、海外資本による地方経済への浸食が進めば、地域の建設業者や中小企業の倒産も避けられなくなるでしょう。


 また、日本の地方自治体では、地域経済の振興のために「中小企業振興基本条例」や「公契約条例」を制定し、地元の中小企業への発注を積極的に行うところが増えています。しかし、第9章「投資」では、地元から雇用や物品、サービスの調達を求める「現地調達の要求」を禁止しており、こうした条例ができなくなる恐れがあります。このように、TPPは地域経済の振興策や自治体主導の地域づくりの障害にしかなりえません。(和田聖仁)

Attention! 第15章 政府調達/第9章 投資
●第15.4条1項 各締約国は、(中略)他の締約国の物品及びサービスならびに他の締約国の供給者に対し、即時にかつ無条件で、(中略)不利でない待遇を与える。
●第9.10条1項 いずれの締約国も、(b)(中略)現地調達を達成すること、(c)自国の領域において生産された物品を購入し、利用、若しくは優先し、…(中略)の要求を課してはならず、又は強制してはならず…

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2016年11月16日水曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.15 参議院での審議開始 拙速すぎる進め方に世論も反発

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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.15 // ■■
■           11月15日発行              ■

※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。

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1.参議院での審議開始
拙速すぎる進め方に世論も反発
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 TPP協定と関連法案の審議は、今週から参議院へと移りました。11月14日は、参議院のTPP特別委員会で、安倍総理も出席し集中審議が行なわれ、米国のトランプ次期大統領が選挙期間中、協定からの離脱に言及していたことなどをめぐって質問が相次ぎました。安倍総理大臣は、「選挙の結果も踏まえると、協定の発効は大変厳しい状況だという認識」と答えつつも、17日に予定されているトランプ氏との会談で、自由貿易や日米同盟を重視する立場を伝え、信頼関係を構築したいという考えを示しました。日本が本国会で拙速に批准したところで、米国の態度が大きく変わる可能性はほとんどないにもかかわらず、です。

 そして問題は、参議院の審議は異例なスピードで進められていることです。14日に始まった特別委員会ですが、17日には地方公聴会も行われる予定で、月内の強行採決もあり得るのかという報道すらあるほどです。

 米国では、選挙前に掲げた公約をトランプ氏が若干譲歩するような発言が相次いでいますし、また大統領の下で新たな人事が行われる中で、ウォール街のビジネス界や自由貿易推進の共和党の有力議員などが次々と登用されています。つまりトランプが翻意して「TPPは再交渉して、アメリカに徹底的に有利になるよう再交渉する」というシナリオとなる可能性もゼロではありません。この時期、拙速に批准をしてしまうことこそが危険で、少なくとも1月20日の新大統領就任の時までは、状況を把握しあらゆるシナリオに対応していく冷静さこそが必要です。日本の態度はまったく逆行しているわけです。

 日本とともに「オバマ政権のTPP批准のチアリーダー」だったニュージーランドでも、米国大統領選の結果やおとといの地震もあり、現時点では批准の日程は明確になっていません。

 参議院では、野党側もさらにTPPの問題点を明らかにするべく協力して質問をしています。また世論もさらにTPPに慎重になっています。11月14日にNHKが行った世論調査では、TPPを今国会で承認することへの賛否について、 「賛成」18%(-1pt)、「反対」24%(+7pt)、「どちらともいえない」48%(-6pt)、 前月と比べ賛成が減り、反対が着実に増えています。まさに知れば知るほど反対が増えるという結果です。参議院での審議も注目し、さらに多くの人に周知をしていきましょう。

■TPP承認案/関連法案、参議院審議日程

・11/16(水)午後、一般質疑
・11/17(木)、帯広と水戸で地方公聴会
・11/18(金)、農業問題をテーマに参考人質疑

■参議院インターネット審議中継
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/sp/index.php

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2.TPPを批准させない!水曜日行動
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 TPPを批准させない!全国共同行動は、「TPPを批准させない!水曜日行動」として、 10月5日から毎週水曜日に院内外で行動を行ない、 国会議員との情報交換、抗議行動を行なってきました。今後の行動については11月16日の実行委員会で決まる予定です。

 以下の水曜日行動は、予定通り、行うこととしています。国会最新情報が知りたい方は、ぜひお集まりください。抗議を続けていきましょう!

●11月16日(水)17時~ 衆院第2議員会館・多目的会議室
 ⇒18時半から衆院第2議員会館前で抗議行動
   ※参院議長あての国会請願署名を紹介議員に渡す予定。

●11月30日(水)17時~ 衆院第1議員会館・多目的ホ-ル
 ⇒18時半から衆院第2議員会館前で抗議行動

★★★座り込みもあります!★★★

16日(水)10時~11時、14時~14時45分
衆議院第2議員会館前にて。
※昼休みは今国会の諸課題で、国民大運動実行委員会や社保協などが呼びかける昼休み集会に合流。

●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/

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▼ツイッター
https://twitter.com/NoThanksTPP

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3. 国内各地の抗議アクション
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 参議院での審議が着々と進む中、こんなのおかしい!と全国各地で市民が抗議のアクションを起こしています。お近くの抗議行動にぜひご参加ください。

 また、引き続き、全国各地の抗議アクションの情報を紹介していきたいので、情報がありましたらお寄せください。すでに行なったことの報告などでも大歓迎です。kokusai@parc-jp.org まで。

◆東京◆
『参議院で止めに行け!~TPP関連法/国内批准絶対反対!永田町アクション』連続行動

11月14日(月)~18日(金)毎日17時~ @参議院議員会館前
※呼びかけ:TPP断固反対!市民連合

◆大阪◆
11.16 ストップ!TPP緊急行動街宣

11月16日(水)18:30~19:30 @天神橋筋六丁目(住まい情報センター横)
※主催:ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク、ストップ!TPP緊急行動・関西
https://www.facebook.com/events/1147993098617177/

◆東京◆
Stop the TPP! 医療労働者による 11・17 TPP反対グローバルアクション

全米看護師連合会(NNU)の呼びかけで、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど7か国(11/1現在)の労働組合や諸団体が、TPP阻止にむけた医療従事者によるグローバルアクションに取り組みます。TPP批准をいそぐ安倍政権にTPPノーの声を突きつけましょう。

開催日:2016年11月17日(木)
場所:衆議院第2議員会館前
タイムテーブル:
13:30 開会あいさつ
    情勢報告(NPO法人アジア太平洋資料センター事務局長 内田聖子氏)
    国会議員あいさつ
    連帯スピーチ
    同宣言採択
    シュプレヒコール
14:25 閉会あいさつ

主催:医団連/全国保険医団体連合会・全日本民主医療機関連合会・日本医療福祉生活協同組合連合会・新日本医師協会・日本医療労働組合連合会 連絡先:日本医労連 TEL 03-3875-5871

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4. ブックレットからの紹介 
「医療制度は変わらないんでしょ?」
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 上記の通り、17日、医療労働者によるグローバルアクションが行なわれます。TPPがもし発効したら、医療制度はどうなるのか? 私たち市民ほぼ全員が必ず直面する重要な問題です。そこで今回は、ブックレット「そうだったのか!TPP」より、医療制度について解説した項をご紹介します。じっくり読んで、「これはおかしい!」と思ったら、17日の行動にぜひ参加しましょう!

▼Q16.医療制度は変わらないんでしょ?

▼A16.安価な医薬品が手に入りにくくなります

確かに、すぐに「公的医療保険制度(国民皆保険)に関する変更は行われない」かもしれませんが、製薬大企業に有利なルールが盛り込まれました。アメリカの医薬品・医療産業がどれほど巨大かを考えれば自明のことです。各国の交渉で最後まで揉めたのも、薬に関する分野でした。協定文では、薬の特許期間やデータ保護についてのルールが定められました。

 1.特許期間の延長:新薬は、特許出願から販売承認まで概ね10年かかります。その間に「不合理な短縮」とみなされる期間があれば、その年数分、特許期間は延長されることになりました。政府は、5年を上限とした延長制度が日本にもあると言っていますが、協定文に延長する年数は書かれていません。アメリカが相手では、5年以内に収まる保証はありません。

 2.データ保護期間:新薬のデータというのは、料理のレシピのようなもので、公開されれば安価なジェネリック薬(後発薬)を製造できます。政府は日本もデータ保護が8年とされているので問題ないと言っていますが、協定文はデータ保護期間を「8年に限定することができる」という表現で、8年に限定しないこともあるという、あいまいな文言です。協定発効後10年で再協議も行われますので、さらに長期化する恐れもあります。

 このように、TPP協定が発効すれば新しい薬の価格がなかなか下がらない恐れが強まっています。これは患者の負担に直結し、保険料の引き上げにもつながります。途上国は新薬のデータを早く開示することを求めていて、「国境なき医師団」も「医薬品入手の面で最悪の貿易協定として歴史に残る」と痛烈に批判しているほどです。(寺尾正之)

※この項目については、ウェブ上でもお読みいただけます。わかりやすいイラスト&図解付き!
http://notppaction.blogspot.jp/2016/11/tpp-q16-medeical-1.html

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5. 大好評で6万部突破!
ブックレット「そうだったのか!TPP」
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 TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。

ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
★詳細・ご注文は→ http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.html

■■■TPPテキスト分析チーム■■■

●わかりやすい&かっこいい動画ができました!ぜひ拡散を!
「2分でわかるTPP」https://www.youtube.com/watch?v=RiZ0COxQSHs&feature=youtu.be

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編集後記
トランプはTPPをやるのかやらないのか。真意は一体何なのか、気になって仕方ありません。今後の情勢を注視していきたいと思います。さて、TPPがテーマではありませんが、グローバル化、新自由主義の推進といった点でTPP問題と近いイベントが11月20日(日)13:00 ~明治大学にて開催されます。「どうなってるの?日本の水―グローバル化と世界の水道民営化」https://www.facebook.com/events/912735922159826/?active_tab=about 生命に不可欠な水を企業がカネ儲けの道具にするなんて許されることではありません。ご関心のある方、ぜひご参加ください。(柴田麻里)
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【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
【発行】TPPテキスト分析チーム
●毎週火曜日・金曜日発行
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2016年11月14日月曜日

【そうだったのか!TPP-Q20】著作権の分野はメリットもあるんでしょ?

Q20.著作権の分野はメリットもあるんでしょ?

A20.米国流の著作権ビジネス化が進みます


 著作権に関してはアメリカの勝利であり、「知財の米国化」が進むことになるでしょう。アメリカの映画やアニメ、キャラクタービジネス、巨大IT企業などは特許・著作権料で15.6兆円(2013年)もの外貨を稼ぐ輸出産業。TPPでは、当初から著作権保護強化と厳しい罰則規定を求めてきたのです。

 ①著作権保護期間の延長:日本では著作権の保護期間は作者の死後50年ですが、TPPで70年に延長されます。これによって、著作権保護期間が終了した作品を無料で共有したり、再出版して新たな文化価値を生み出す活動(青空文庫など)が大きな制約や打撃を受けます。日本の著作権料の国際収支は年間約8000億円の赤字で、年々拡大しています。保護期間の延長でメリットを得るのはディズニーなどの企業でしかありません。


 ②非親告罪化:日本では著作権侵害は、著作者自身が告訴しなければ国は起訴・処罰ができない「親告罪」です。しかしTPPでは非親告罪化、つまり本人以外の第3者からの通報によって捜査可能となり、パロディや二次創作などの萎縮が懸念されます。日本政府は非親告罪化は「商業的規模の海賊版」「原作の市場での収益性に大きな影響がある場合」に限定するとしていますが、定義は曖昧で警察当局の判断次第です。しかも海賊版の取り締まりは、各国の法律順守や締約国同士の警察の連携によって十分対処できることで、非親告罪化の必要はありません。


 ③法定賠償金制度:日本では著作権が侵害された場合、権利者の実損害のみを賠償金として求めることがほとんどで、金額は少額です。一方、アメリカでは法定賠償金という制度が存在し、実損害の証明がなくても、裁判所が懲罰的な賠償金を決められます(1作品で15万ドルまでの法定賠償金や弁護士費用も別途請求)。これが導入されれば知財訴訟が頻発、賠償金も増加し、結果的にコンテンツビジネスが委縮する危険があります。何よりも、訴訟社会であるアメリカの裁判文化を持ち込むことにほかなりません。(内田聖子)

★大好評のブックレット「このまま批准していいの?続・そうだったのか!TPP 24のギモン」。学習会やイベントのテキストとしても最適です。注文はこちらから。

2016年11月13日日曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.14 米国大統領選・トランプ氏当選翌日に日本は衆院可決?

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■■ \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.14 // ■■
■           11月12日発行             ■

※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。

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1.米国大統領選・トランプ氏当選翌日に
  日本は衆院可決?
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 米国大統領選の結果は、日本では9日(水)昼過ぎにほぼ見えてきました。トランプ氏勝利に多くの人が驚いたことと思います。同氏については排外主義・差別・女性蔑視など様々な問題がありますが、通商・外交政策については「アメリカ・ファースト」を掲げ、米国で深刻化する格差、とりわけ地方のブルー・カラー層に「強いアメリカ」を訴えかけることによって支持を広げました。貿易政策では「就任初日にTPPから離脱する」と宣言していることもよく知られています。米国市民社会では、トランプ氏当選翌日から反対デモが大規模に行われるなどかつてない状況です。今回の結果が今後、アメリカそして国際社会にどのような影響を与えるのか、多くの人が注目しています。

 さて、TPPという点については、トランプ氏ははっきり「ノー」です。報道でも一気に「TPP事実上困難」「アメリカ、TPPから離脱」などの文字が並びました。しかし日本の国会では、その前から狙われてきた衆院本会議での採決が予定通り行われ、関連法案も含めて11月10日夕方、衆議院本会議で民進党と共産党が抗議する中、採決が行われ、自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決されました。

 それに先立つ討論で、自民党は「自由で公正な、開かれた経済の枠組みを作ることはわが国の大きな使命であり、核となるのがTPP協定だ。TPPの重要性をトランプ氏含め、アメリカに伝え、共有することが重要だ」と述べました。一方、民進党は「アメリカ大統領選挙で当選したトランプ氏が、明確に反対しているにもかかわらず、採決を行うのは、世界の笑い者になるだけだ。アメリカの動向を見極めながらTPPに対応するのが常識だ」と反論しています。

 大統領選翌日に、何もなかったかのように可決をしてしまった政府与党に対して、多くの人が疑問と批判の声をあげています。TPP参加国の市民からも「なぜ日本はそこまで急いで可決するの?」「可決しても無駄になるのにどうして?」という声が届きました。

 米国でのTPP批准は絶望的と言われる中で、時間とお金(税金)をかけてこれ以上、参議院で議論を進めることにどのような意味があるのでしょうか。もちろん、トランプ氏はTPPは破棄するでしょうが、貿易自体をやめるわけではありません。同氏は「貿易は二国間FTAでやる」としており、今後TPPが消えても、日米FTAのような形でTPPと同じかそれ以上の米国有利な内容の協定が持ち込まれる危険もあります。しかし、それも来年1月の新大統領が就任した後に徐々に明らかになるもので、年内にTPP批准を急ぐこととはまったく次元が違います。

 もうこれ以上、政府与党に誤った選択はさせないよう、私たちも運動をさらに継続していかなければなりません。

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2.TPPを批准させない!水曜日行動
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 TPPを批准させない!全国共同行動は、「TPPを批准させない!水曜日行動」として、 10月5日から毎週水曜日に院内外で行動を行ない、 国会議員との情報交換、抗議行動を行なってきました。衆院本会議でTPP及び関連法案が可決され、参院に送られた今、今後の行動については11月16日の実行委員会で決まる予定です。

 ただ、以下の水曜日行動は、予定通り、行うこととしています。国会最新情報が知りたい方は、ぜひお集まりください。

●11月16日(水)17時~ 衆院第2議員会館・多目的会議室
⇒18時半から衆院第2議員会館前で抗議行動
※参院議長あての国会請願署名を紹介議員に渡す予定。

●11月30日(水)17時~ 衆院第1議員会館・多目的ホ-ル
⇒18時半から衆院第2議員会館前で抗議行動

引き続き、抗議を続けてきましょう!!

●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/

▼フェイスブック
https://www.facebook.com/tppfes/

▼ツイッター
https://twitter.com/NoThanksTPP

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3. 緊急シンポジウム開催!
 「米国大統領選後の世界と私たち」
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 米国大統領選の結果を受け、アジア太平洋資料センター主催による緊急シンポジウムが行なわれます。

(以下転載)

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 米国大統領選におけるドナルド・トランプ氏勝利に、世界中で驚きと懸念の声が走りました。世界の多くの人たちが、TPPなど貿易政策の行方、中東への介入などの軍事面での変化、中国との外交関係をはじめ、人種差別や移民排斥、女性蔑視、環境政策の後退など多くの観点から「これからの米国」の政策に注目しています。

 そもそもトランプ氏の勝利の背景には、分断と亀裂、貧困や格差、失業などが深刻な米国社会の問題があるといわれますが、私たちはただそれを他人事として語っていてもいいでしょうか? 日米関係が日本の政策の多くを規定しているという現実の中で、私たちは市民社会としてどのように考え、行動していけばいいのでしょうか?

 この緊急集会では、TPPと沖縄基地問題、日米外交を具体的なテーマに、現状の分析と同時に、日本の私たちに問われている課題について皆さんと共有し、議論を行います。ぜひご参加ください!

★緊急シンポジウム★
米国大統領選後の世界と私たち ―TPP、沖縄米軍基地、日米外交をどうする?―
https://www.facebook.com/events/1142072672495518/

【日 時】2016年11月23日(水・祝)13:30~16:30 ※開場13:00
【会 場】全水道会館 大会議室(定員160名)
東京都文京区本郷1-4-1(水道橋駅徒歩2分)
※アクセス:http://www.mizujoho.com/front/bin/ptlist.phtml?Category=9177
【資料代】500円
【主 催】NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)
【お申込み】下記のフォームからお申込みください。先着順にて受け付けます。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/150c623e476506

【登壇者】
●西谷 修さん(立教大学大学院文学研究科特任教授)
●首藤信彦さん(国際政治学者、元衆議院議員)
●猿田佐世さん(新外交イニシアティブ(ND)事務局長・弁護士)
※コーディネーター 内田聖子(PARC)

【登壇者プロフィール】
●西谷修/にしたに・おさむ
哲学者。東京大学、東京都立大学仏文大学院、パリ第 8 大学で学ぶ。東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授を経て、現在、同大学名誉教授、立教大学大学院特任教授。 著書に『不死のワンダーランド』、『夜の鼓動にふれる―戦争論講義』、『テロとの戦争とは何か 911以後の世界』など多数。フランス思想の研究をベースにグローバル化した世界の諸問題に多角的に言及、大学での教育活動の他、「立憲デモクラシーの会」「安保法制に反対する学者の会」等の呼びかけ人として多方面で発言を行う。

●首藤信彦/すとう・のぶひこ
国際政治学者。元衆議院議員(民主党)。元東海大学教授。NGOインターバンド創設者。専門は危機管理、予防外交、テロリズム研究。民主党内ではいち早くTPPへの安易な加盟に対して反対を表明。以降、TPP交渉のウォッチと情報分析、発信を積極的に行ってきた。著書に『現代のテロリズム』、『政治参加で未来を守ろう』等。

●猿田佐世/さるた・さよ
新外交イニシアティブ(ND)事務局長。弁護士。2009年米国ニューヨーク州弁護士登録。ワシントン在住時から現在まで、各外交・政治問題について米議会等で自らロビーイングを行う他、日本の国会議員や地方公共団体等の訪米行動を実施。2015年6月の沖縄訪米団、2012年・14年の二度の稲嶺進名護市長の訪米行動の企画・運営を担当。米議員・米政府面談設定の他、米シンクタンクでのシンポジウム、米国連邦議会における院内集会等を開催。共著に『虚像の抑止力』『日本外交における“米国”とは ―ワシントンの可視化に向けて』等。

【主催・お問合せ】
特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC)
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル3F
TEL.03-5209-3455 FAX.03-5209-3453
E-mail:office@parc-jp.org http://www.parc-jp.org/

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4. TPP交渉差止・違憲訴訟
  第6回口頭弁論を傍聴しよう!
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 TPP交渉差止・違憲訴訟の第6回口頭弁論が下記の通り、行なわれます。審議打ち切りを回避するためにも、傍聴席を満席にして、裁判官にプレッシャーをかけましょう! ぜひご参加をお願いします!

(以下転載)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 日頃より、TPP交渉差止・違憲訴訟に物心両面からご支援をいただき、誠にありがとうございます。弊会は、東京地方裁判所に1,582名の原告が提訴を行い、昨年9月7日の口頭弁論を皮切りに、これまで5回行われましたが、第6回口頭弁論期日は11月14日です。

 政府は、今臨時国会においてTPP審議を強引に進めており、11月4日のTPP特別委員会では数の力にまかせた強行な採決もなされました。この国会の動向は裁判の行方にも影響を与えることが心配されます。このため、口頭弁論では弁護団を激励し裁判官の反動的な対応を抑止するためにも、多くの傍聴者参加が必要です。

 今回も傍聴席が満席になるよう、原告の有無を問わず多くの方々に口頭弁論を傍聴のうえ、ご支援下さいますようご案内申し上げます。

1.第6回口頭弁論期日
11月14日(月)14:30
東京地方裁判所103法廷
http://www.courts.go.jp/tokyo/about/syozai/tokyotisai/

フェイスブックイベントページ
https://www.facebook.com/events/318127981903396/

2.門前集会
13:30 東京地裁前
14:00 抽選券・傍聴券配布開始

※傍聴の抽選に漏れた方には、14:30から印鑰智哉氏の講演を予定しています。

「TPPは多国籍企業が民主主義破壊のために送り込むトロイの木馬―バイオテク企業は何を狙っているか?」
印鑰智哉(株式会社オルター・トレード・ジャパン)
14:30 衆議院第2議員会館 第1会議室(予定)

3.報告会
15:30 衆議院第2議員会館 第1会議室
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/kokkaimap.htm

【連絡先 事務局】
TPP交渉差止・違憲訴訟の会 事務局 TEL 03-5211-6880
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-3-10 ライオンズマンション平河町216

【弁護団事務局】
弁護士法人シン法律事務所東京オフィス 弁護士 酒田 芳人
TEL 03-6272-4567 FAX 03-6272-4707

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5. 大好評で6万部突破!
  ブックレット「そうだったのか!TPP」
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 TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。

ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
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●わかりやすい&かっこいい動画ができました!ぜひ拡散を!
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編集後記
トランプ氏が当選し、今日のニュースでは「オバマ政権、任期中のTPP承認を事実上断念」と報じられました。レームダック期間に承認するのではないかとずっと見られていましたが、米ホワイトハウス高官は「共和党幹部と次期大統領が協議することになる」として、オバマ政権下での承認は困難との見方を示したそうです。これでいよいよもって、日本の与党政府がやっていることが理解不能になってきました・・・。今後も、抗議の声をあげていかなければなりません。全国各地の抗議アクションの情報をもっと紹介していきたいので、情報がありましたら、引き続きお待ちしています! すでに行なったことの報告などでも大歓迎です。kokusai@parc-jp.org まで。(柴田麻里)
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【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
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2016年11月11日金曜日

【そうだったのか!TPP-Q19】金融って私たちに関係あるの?

Q19.金融って私たちに関係あるの?

A19.金融危機から国民生活を守れなくなります


 TPPの根本にあるのは、金融も国境の壁を取り払い、資金の流れを阻害することなく自由に流動させる新自由主義の思想です。シティバンクやゴールドマンサックスといった、ウォール街のメガ金融グループが主導する国際金融資金の流れを止めることは、さらに困難になるでしょう。

 こうした勢力が日本で狙っているのは、ゆうちょ銀行・かんぽ生命やJA共済などの資金、さらには年金(GPIF)、日銀マネー、企業の内部留保など、日本が戦後70年かけて蓄えてきた富です。2007年の郵政民営化のときの郵便貯金・簡易保険の資金流出と同じで、TPPはそのバージョンアップといえます。これらの資金が国際金融市場に流出すれば、日本社会の貧困化がより一層進むのは必至です。


 アメリカは第11章「金融サービス」をとても重視しています。最大の問題点は、金融危機に陥った際に、国民生活や消費者を守るために各国政府が行う金融安定化政策(マクロプルーデンシャル措置)を、事実上行使できなくなることです。1997年に起きたアジア通貨危機に対してマレーシアが行った「資本取引規制・固定相場制」や、2008年のリーマンショック後にアメリカで成立した「ドッド=フランク法(ウォール街改革・消費者保護法)」など、自国の金融システムを守る規制が、TPPの下では働かなくなるということです。アメリカ国内でも、金融危機が再び引き起こされる危険性が高まるという批判が出ているほどです。

 加えて、第17章「国有企業」の附属書では、日本だけが留保(例外)を出していません。政府は、日本政策金融公庫など国有企業をすべて民営化し、外国資本の傘下にしても構わないと考えているのです。(和田聖仁)

Attention! 第11章 金融サービス
●第11.11条1項 (中略)締約国は、(中略)信用秩序の維持のための措置は、第1文に定める例外が適用されるこの協定の規定に適合しない場合には、当該規定に基づく当該締約国の約束又は義務を回避するための手段として用いてはならない。

★大好評のブックレット「このまま批准していいの?続・そうだったのか!TPP 24のギモン」。学習会やイベントのテキストとしても最適です。注文はこちらから。

2016年11月9日水曜日

【そうだったのか!TPP-Q18】かんぽ生命や共済はどうなるの?

Q18.かんぽ生命や共済はどうなるの?

A18.民間保険と同じように扱わなければなりません


 第11章「金融サービス」では、金融の定義は「すべての保険、銀行、その他の金融サービス」とされ、「保険」が金融の一つに位置づけられています。「共済」という記述はありませんが、これまでのアメリカや業界団体の主張で「保険」に共済が含まれているのは明らかで、今後、共済に対する意見が寄せられることは十分想定されます。

 アメリカの狙いの一つ目は、日本国内での医療保険市場の拡大です。アメリカはかねてより、かんぽ生命や共済(JA共済、全労済、コープ共済、都道府県民共済など)に対して「民間保険会社より優遇されている」として、金融庁に対し、民間保険会社と同じように共済団体を管理・監督させるよう要求しています。保険会社と同様の基準で運営されれば、利潤第一の経営が求められ、どこの地域でもカバーされるユニバーサル・サービスや、非採算部門などは撤廃されることになり、加入者の立場に立った運営はできなくなるでしょう。

 二つ目の狙いは、共済団体が将来の給付のために積み立てている積立金を金融市場に還流させることです。郵政民営化による「かんぽマネー」が財界や機関投資家、海外投資家の運用財源となったように、共済団体の積立金運用を金融市場に還流させようとしています。

 これまでのところ、TPP協定の中で共済について具体的な取り扱いは示されていませんが、アメリカは1990年代から毎年のようにかんぽ生命や共済に対して規制強化を要求してきており、TPPにおいても「米国側関心事項」として、保険(共済を含む)が位置づけられています。(橋本光陽)

Attention! 第11章 金融サービス
●第11.1条 「金融サービス」とは、(中略)全ての保険及び保険関連のサービス並びに全ての銀行サービスその他の金融サービス(中略)を含み… 
●保険等の非関税措置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の書簡 2(b) 日本国政府は、日本郵便(株)が、(中略)その販売網を民間の保険サービス提供者の商品の取扱いのために利用可能とすることを妨げない。

★大好評のブックレット「このまま批准していいの?続・そうだったのか!TPP 24のギモン」。学習会やイベントのテキストとしても最適です。注文はこちらから。

2016年11月8日火曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.13 米国大統領選前の「批准」という建前はどこへ? 衆院本会議でのTPP採決は10日に先送り

写真=(左)ロイター/アフロ、(右)AP/アフロ
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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.13  // ■■
■                11月8日発行                   ■

※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。

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1.米国大統領選前の「批准」という建前はどこへ?
  衆院本会議でのTPP採決は10日に先送り
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 先週金曜日の非民主的な形での委員会強行採決後、今週に入り、11月8日に衆院本会議で採決があるかどうかが大きな焦点でした。

 野党側が山本農水大臣の責任を問い続けた結果、8日の採決はさらに見送られました。現時点では、10日になされるかといわれていますが、野党側は不信任決議も用意しており国会情勢はいまも流動的です。

 こうした中、とうとう本日、8日は米国での大統領選です(時差はありますが)。そもそも多くの人が抱いてきた「なぜ日本はこんなに批准を急ぐの?」という問いについては、まったく理由が見当たりませんでした。しかし日本政府は「米国の大統領選までに日本が批准すれば、米国での批准にも勢いがつく」と説明し、そのことに固執してきました。ところが結果的に、大統領選前の日本の批准はなくなり、政府が急ぐ根拠としてきた理由は消え去りました。つまりもう急いで批准する理由はまったくなくなったわけです。

 会期延長はそれほど長くできず、12月10日が目安かと言われています。仮に衆議院での採決がなされたとしても、参議院での審議が続き、12月10日までの会期延長しかできないとなれば、TPP協定の「自然成立」もできなくなります。1日1日、採決を阻止してくことがこれまで以上に重要となります。

 さて大統領選の真っただ中の米国ですが、さらにTPPに反対する声は高まっています。しかし一方で、オバマ大統領の残任期間(いわゆるレームダック期)のTPP批准に向けて、大企業や投資家、ロビイストたちは水面下で政府や国会議員に圧力をかけ続けています。レームダック期の批准可能性は針の穴に糸を通すほどのわずかな可能性しかありませんが、それでもビジネス界は新大統領の元で再交渉など行われれば少なくとも1年以上は発効が先送りになることで、利益が得られなくなることを憂慮しています。共和党の主要議員であるオリン・ハッチ氏は医薬品業界の意向を受け、現在の交渉内容を何とか医薬品業界に有利になるよう、スタッフを各国に派遣し二国間での「調整」を続けているという米国貿易専門紙の報道もあります(しかも日本にもやってきていると!)。

 米国NGOも、「先は読めない」と言っています。この1~2か月、日本の国会情勢とともに、米国での状況をしっかりと把握する必要があります。またTPPとともに日米並行協議にも注意を払う必要があります。

★これら情勢についてより詳しく知りたい方は、下記をご参考にしてください。
『週刊金曜日』11月4日号
「このままでは国民に大打撃が及ぶ―TPPを批准させてはならない」内田聖子

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2.まだまだ続く抗議アクション!
  国会周辺に集まろう!
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 TPPを批准させない!全国共同行動は、「 TPPを批准させない!水曜日行動」として、 10月5日から毎週水曜日に院内外で行動を行ない、 国会議員との情報交換、抗議行動を行なっています。

■11月9日(水)恒例の水曜日行動
17:00~18:00 市民と国会議員の情報交換会(衆議院第1議員会館大会議室)
18:30~19:30 衆議院第2議員会館前で抗議行動
(なお、 この日新たな動きがあれば行動を配置する可能性があります)

■11月10日以降
国会の動きによって具体化します。

■引き続き、全国各地での行動、 緊急署名の取り組みを広げましょう!

問い合わせ:TPPを批准させない!全国共同行動
共同事務局・全国食健連(03-3372-6112)
http://nothankstpp.jimdo.com/

11月9日の行動は、フェイスブックのイベントページがあります。拡散をお願いします!

▼イベントページ
https://www.facebook.com/events/168234376974905/

▼フェイスブック
https://www.facebook.com/tppfes/

▼ツイッター
https://twitter.com/NoThanksTPP

★TPPを批准させない!水曜日行動★

◆野党議員による国会報告&議員会館前アクション
11月30日(水)までの毎週水曜日 ※11月23日は休み

●17時~18時・国会報告と意見交換(議員会館内会場)
●18時半~19時半・議員会館前抗議行動

●会場:
11月9日(衆院第一議員会館・大会議室)
11月16日(衆院第二議員会館・多目的会議室)
11月30日(予定:衆院第一議員会館・多目的ホ-ル

●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/

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3. メディア情報
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 テレビ朝日系列の「羽鳥慎一モーニングショー」の「そもそも総研」のコーナーにて、TPPが取り上げられます。山田正彦氏、鈴木亘弘氏、内田聖子氏とTPP問題ではおなじみの方々が出演します。テレビ、とくにワイドショーは永田町が気にしているメディアだと言われています。視聴後は、番組宛に、「よかった!」「またやって!」という応援のコメントを送ると、番組制作者の士気が上がるそうです。じゃんじゃん拡散して応援の声も送りましょう。

●「羽鳥慎一モーニングショー」
http://www.tv-asahi.co.jp/m-show/#bccontents

日時:11月10日(木)8:00~
※「そもそも総研」コーナーは9:00~9:30頃です。

録画出演:
鈴木亘弘(東京大学教授)
内田聖子(アジア太平洋資料センターPARC)
山田正彦(元農水大臣、TPP差止・違憲訴訟の会)

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4. 国内各地のアクション
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 今日8日(火)は、「本会議採決か」という報道が流れていたため、全国各地でアクションが行なわれていたようです。国会周辺はもちろん、東京・新宿、茨城・水戸、北海道・札幌などの情報がありましたが、ほかにも各地で行なわれていたことと思います。

北海道・由仁町からいただいた報告を紹介します。

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いつも、詳しい状況の配信ありがとうございます。
早速ですが、私の住む町由仁町は人口5,000人の小さな農業の町です。
そこで、5日、いてもたってもいられず緊急に抗議集会を開きました。
立ち上げたのは10月の30日。ほとんど無謀ともいえましたが、なんと近隣の市町(長沼・栗山・南幌・夕張)が、即、呼応してくださり、その5日には約90名の方が参加してくださって、抗議集会を開くことが出来ました。その呼びかけ人には、各市町の市議・町議はもとより元・前・現町議会議長などが賛同してくれました。

その力で、8日には、由仁・長沼で12時の全国一斉の抗議に呼応して、スタンディングで示したいと思っています。
又栗山町では「国民運動に取り組む栗山連絡会」が7、8日とTPPに抗議する流し街宣行動を9:30~12:00まで行います。

農家の皆さんはとりわけ不安を抱えていますが、それを声に出していけるように積み重ねて生きたいと思っています。

国民をそして国を壊すTPPは絶対に認めてはいけません。
これからもよろしくお願いいたします。

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また、市長選を控えた新潟県柏崎市でも抗議行動が行なわれるようです。お近くの方、ご参集を!

●TPP承認批准阻止、強行採決抗議緊急スタンディング

日時:11月12日(土)12:45~13:30 柏崎市宝町交差点

この翌日は柏崎市長選挙の告示日! 原発再稼働と同様にTPPもこれからの柏崎市政にとって重要な問題となります。 みんなで声を挙げましょう! TPPはいらない!

★今後も、こんな抗議アクションがあるよ!という方、ぜひ、こちらまでお知らせください。kokusai@parc-jp.org

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5. TPP解説記事/動画
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 テレビでも徐々に取り上げられるようになってきたTPP。遅いよ!と言いたくなりますが、ぐっとこらえて、よいものは拡散していきましょう。番組への応援メッセージもオススメです。

●TBS系列「サンデーモーニング」「3分でわかるTPP解説」
https://www.youtube.com/watch?v=Pb_4uMyZpa4

 また、インターネット上では、TPPを解説する良記事/動画が続々とできてきています。先日の強行採決についてさっそく解説するものもありました。今回は、若い人たちに訴えかけるような、わかりやすいものを紹介します。ぜひ拡散してください。

●TPPの強行採決ってどういうこと?
http://sealdspost.com/archives/5005

●TPPが日常を変える? 二次創作、薬、化粧品、みんな大好きお肉まで
http://sealdspost.com/archives/4939

●「2分でわかるTPP」ReDEMOS(シンクタンク)
https://youtu.be/RiZ0COxQSHs

●『TPPはこのまま可決して大丈夫なのか』ReDEMOS Live vo.1 出演 竹内彰志 https://youtu.be/R9vOnbR6G64

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6. 大好評で6万部突破!
  ブックレット「そうだったのか!TPP」
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 TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。

 ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
★詳細・ご注文は→ http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.html

■■■TPPテキスト分析チーム■■■

●わかりやすい&かっこいい動画ができました!ぜひ拡散を!
「2分でわかるTPP」https://www.youtube.com/watch?v=RiZ0COxQSHs&feature=youtu.be

●ウェブサイト「そうだったのか!TPP」
随時情報発信中!
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●フェイスブック
ぜひ「いいね!」をしてください!
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編集後記
28日が4日になり、4日が8日になり、8日が10日に・・・と延び延びになっている採決。今日の大統領選のこともあり、国会情勢はどうなるのだろうという感じですが、一日一日阻止していくことが大事なようです。もっともっと抗議の声を上げていくしかありません。そのためにも、全国各地の抗議アクションの情報をもっと紹介していきたいので、ぜひぜひ、情報をこちらまでお寄せください。これからの予定でもいいし、すでに行なった行動の報告などもありがたいです。kokusai@parc-jp.org までお待ちしています!(柴田麻里)
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【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
【発行】TPPテキスト分析チーム
●毎週火曜日・金曜日発行
※本メールニュースはウェブサイトでも掲載しています。
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※登録は無料です。どなたでも登録可能です。ぜひ周りにお勧めください!

2016年11月7日月曜日

【そうだったのか!TPP-Q17】国民皆保険制度が守られたなら大丈夫では?

Q17.国民皆保険制度が守られたなら大丈夫では?

A17.制度の内側から壊されていくでしょう


 政府は、国民皆保険制度を支えている、薬の価格を決めるプロセスは変更されないと言っています。しかし、制度の枠組み自体は変わらなくても、これまでよりさらに「企業寄り」の運用に変わっていく恐れがあります。

 TPP協定の第26章「透明性及び腐敗行為の防止」の附属書では、各国の薬の価格を決めるプロセスにおいて「透明で公正」な手続きを行うよう求めています。保険収載といって、新しい薬や医療機器を保険に適用する手続きを進める際には、「検討を一定期間に完了すること」や「手続規則、方法、指針を開示すること」を求めたり、製薬会社が不服を申し立てることもできるようになっています。

 日米二国間の交換文書(サイドレター)にも、薬の価格の決め方について、外国の利害関係者が政府の審議会に出席することや、意見書を提出できることが定められています。今後、アメリカの製薬企業が「透明性」を盾に、利害関係者として影響を及ぼすようになり、発言力が今以上に強まっていくでしょう。外国の製薬企業の主張に沿う形で、薬の価格制度が運用されれば、実質的に価格決定プロセスが変わることになります。

 さらに、「関連する将来の保健制度」(日本は国民皆保険制度)について「協議する用意があることを確認」したことも明記されました。いつから何を協議するかは書いていませんが、「協議する」という確約をさせられた形です。このまま外国企業の言いなりとなれば、国民皆保険制度が続いても内側から壊され、空洞化する危険があります。(寺尾正之)

Attention! 第26章 透明性及び腐敗行為の防止
●附属書26-A.第3条 締約国は、自国の保健当局が(中略)新たな医薬品若しくは医療機器を一覧に掲載するため(中略)の手続を運用(中略)する場合には、 (a)(中略)検討が一定の期間内に完了することを確保すること。(b)(中略)手続規則、方法、原則及び指針を開示すること。
●附属書26-Aの適用に関する日米両政府の書簡 日本国及び合衆国は、(中略)あらゆる事項(関連する将来の保健制度を含む。)について協議する用意があることを確認する。

★大好評のブックレット「このまま批准していいの?続・そうだったのか!TPP 24のギモン」。学習会やイベントのテキストとしても最適です。注文はこちらから。

2016年11月6日日曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.12 民主主義に反した強行採決に断固抗議/まだまだ終わらない抗議行動!


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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.12 // ■■
■           11月5日発行               ■


※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。


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1.民主主義に反した強行採決に断固抗議、
  撤回を求めます
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11月4日、衆議院TPP特別委員会で、自民党が目指していた通りの「強行採決」がなされました。しかもこの日の議会は前代未聞の手続き無視が続きました。

まず、午後1時に予定されていた衆議院本会議をやめ、TPP特別委員会を開くという異例な判断がなされました。しかもこのことは与党の議運も把握していない中、無理やり開かれたのです。

山本農水大臣の三度目にわたる問題発言(「冗談をいったらやめさせられそうになった」「JAの方は農水省に来ればよいことがあるかもしれない」等)に対し、民進・共産党など野党は大臣の辞任を強く求め、委員会を退席しました。その後、与党は野党議員の質問時間を野党議員不在のまま、1時間以上も行ういわゆる「空回し」を行い、委員会は静寂のまま時間だけが過ぎました。

その後、野党側が委員会に戻り「強行採決反対」などのビラを掲げて委員長に詰め寄り、採決を止めようと場内は騒然とする中、自民、公明、維新の締めくくり質疑が何も聞こえない状態の中でなされ、最終的には自民党の西村理事の号令で与党・維新の議員が勝手に起立し、それをもって「採決」とされてしまったのです。

このような光景は安保法案審議の際にも似通っているとはいえ、今回のTPP採決に関してはさらにひどいものです。審議も十分に熟していない中、米国大統領選のある8日までには是が非でも衆院通過させたいという、日程ありきの暴挙です。

しかもこの時、TPP協定と関連法案の他にも、自民・公明・維新が提出した付帯決議も知らない間に「可決」されていました。ここには「再交渉をしない」「農業対策を十分に」と一見、問題のない内容にも見えますが、議会でこの付帯決議の中身がきちんと審議されているわけではありません。

国会の外では、連日の抗議行動に集まった多くの人が、このような議会が行われている最中、国会議事堂に向かって「採決止めろ」「山本やめろ」などの声を上げていました。傍聴に入っていた方や、野党議員によれば「皆さんの声は場内に聞こえていました」ということでした。このようなやり方に、全国から不安と批判の声が高まっています。この日行われたことは、TPPを可決したということ以上に、民主主義を冒涜する重大な行為です。改めて、この採決の問題を多くの人に伝え、8日ともいわれている本会議採決を何とか止めるよう私たちも声を上げ続けましょう。

★★この日の委員会の模様は、こちらで見ることができます★★
衆議院インターネット審議中継
2016年11月4日 (金) TPP特別委員会 (2時間05分)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=46152&media_type=


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2.強行採決に抗議の声、鳴り止まず
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11月4日(金)は、午後12時から議員会館前で、座り込み行動が行なわれており、たくさんの方が抗議の声を上げていました。国会内のようすは随時伝えられ、16時半ごろ、強行採決の報が伝わると、「ええっ」という驚きとともに、怒りの声はしだいに強くなりました。
その後、委員会を終えた野党議員が、次々に座り込みの現場に駆けつけ、スピーチをしました。

民進党の篠原孝議員(TPP特別委員会理事会筆頭理事)は、

「勝利を伝えたかったが、こうなってしまったことをお詫びしたい。今日は、本来なら、本会議でパリ協定を決める予定だったのに、すっ飛ばしてTPP委員会が強行された。早くやるべきパリ協定をほったらかしにして、急ぐ必要のないTPPを強行している。議院運営委員長も知らなかったことだ。こんな暴挙は、憲政史上ないこと。きちんと120時間ぐらい審議をしたなら、粛々と採決するのはしかたがない。けれど、今回はその半分もいってない。共済、政府調達、国有企業、国民健康保険、医療の問題などまだまだだ。これから本会議、参議院がある。まだまだみなさんとたたかっていきたい」

と話しました。
続いて、共産党議員団(畠山和也議員、斉藤和子議員、笠井亮議員、清水忠史議員、山添拓議員)が到着し、畠山議員が話しました。

「本来は13時本会議の予定だったが委員会をやるというので、議院運営委員会で議論となった。そこで委員長からは、『きちんとした形でやるべきだから努力を与党に求める』という趣旨の発言があったばかりだった。本来なら、本会議はすべての議員が出なければならなず、本会議を13時から開くというときに委員会を開くなどあってはならないこと。衆議院の規則、先例集などを紐解いてもこれはやってはいけないこと。しかし、『まだ本会議は開かれてないからやっていいんだ』というあまりにも自分勝手な解釈で委員会開催が強行された。一昨日も、与野党が合意していない中の委員会開催強行、そして今日もまた、衆議院の規則とは違う委員会強行。数の力による横暴をこのまま見過ごすわけにはいかない。しかも、委員長の採決のときに、民進、共産の議員で抗議したが、記録が残っているかどうかわからない。委員長が最後に握っていたマイクは、委員会のマイクではなく、NHKのマイクだったから。いま、野党で協議して、議長に、こういうやり方は無効だと申し入れをするところまで進んできている。一致団結してたたかっていきましょう」

続いて、民進党の福島伸享議院がスピーチしました。

「みなさんの声は委員会室に響いていた。自民党の議員はどういう気持ちで聞いていたのか。TPPは、審議をすればするほど、これまで『賛成』と言っていた人も『もうちょっと勉強しなければ』と言い出し、『わからない』と言っていた人も『反対』になる。だからこそ官邸はこれ以上議論するわけにいかなかったのだろう。誰に指示されているのかわからないが、アメリカ大統領選の前に通すというのは、いったいどこの国の政府なのか。今日は本来なら、本会議でパリ協定の批准が実現する日だった。それが休憩中にああいう事態となった。議長も議院運営委員長もお怒りだ。日本はパリ協定の発効の日に批准が間に合わないという世界的な恥をかいた。闘いはまだ終わらない。本会議、参議院がある。アメリカの大統領選挙が終われば、世界が変わるかもしれない。どうか声を上げることをあきらめず、TPPを闇に葬るまでがんばっていきましょう」

そのほか、上西小百合議員や、小宮山泰子議員もかけつけ、引き続き闘っていくことを約束しました。

その後、強行採決を聞きつけて来た人たちも続々と増え、抗議の声は、夜遅くまで鳴り響きました。


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3.まだまだ終わらない!
  抗議行動に集まろう!
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以下、「TPPを批准させない!全国共同行動」の呼びかけを転載します。

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週明け、7日に議院運営委員会が行われる模様ですが、 本会議の見通しははっきりしていません(当然ですが)。 あるとすれば8日(火)には定例の本会議が予定されており、 ここが本会議をめぐる重要な局面になる可能性があります。

したがって、TPPを批准させない!全国共同行動は、 週明けの行動を以下の通り配置し、衆議院の通過阻止に向けて、 引き続き抗議行動を行うこととしました。

○11月7日(月)は行動なし。

○11月8日(火)12:00〜 衆議院第2議員会館前で座り込み行動、 本会議がある場合は傍聴も配置。(終了は本会議など、 国会の動きによります)

○11月9日(水)恒例の水曜日行動を実施
  17:00〜18:00 市民と国会議員の情報交換会(衆議院第1議員会館大会議室)
  18:30〜19:30 衆議院第2議員会館前で抗議行動
  (なお、 この日新たな動きがあれば行動を配置する可能性があります)

○11月10日以降は、国会の動きによって具体化します。
○引き続き、全国各地での行動、 緊急署名の取り組みを広げましょう!


●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/


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4.TPPを批准させない!水曜日行動
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委員会採決はされましたが、まだまだ闘いは続きます。
「TPPを批准させない!水曜日行動」も、今後も毎週水曜日に行なわれます。
議員との意見交換で国会情勢を知り、声を上げていくために、ぜひご参加ください。

◆野党議員による国会報告&議員会館前アクション
11月30日(水)までの毎週水曜日 ※11月23日は休み

●17時〜18時・国会報告と意見交換(議員会館内会場)
●18時半〜19時半・議員会館前抗議行動

●会場:     
11月9日(衆院第一議員会館・大会議室)
11月16日(衆院第二議員会館・多目的会議室) 
11月30日(予定:衆院第一議員会館・多目的ホ−ル


●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/



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5. 国内各地でアクションが続きます!
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強行採決、黙ってはいられません! 
あんな暴挙は許されない!と世論に訴えていきましょう!


●東京都北区「Love is beautiful. NO WAR KITAKU ACTION パレード」

日時: 11/6(日)13時半集会14時パレードスタート!
場所:王子駅前公園(北区)

パレードの中で、みんなで止めようTPP!と声を上げます!

https://twitter.com/kitakuaction/status/794775768790233088



●北海道「TPP強行採決に抗議する緊急街頭行動」

11/7(月)旭川アッシュ前 
11/8(火)札幌PARCO前 
民主主義を否定したような国会を許してはいけません。採決ありきで慎重審議なんて最初から出来るはずがない。問われているのは野党の審議拒否ではなく、与党の姿勢と異常な国会運営です。
https://twitter.com/anti_tpp0508/status/794543218662592512


★今後も、こんな抗議アクションがあるよ!という方、ぜひ、こちらまでお知らせください。kokusai@parc-jp.org


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6. 大好評で6万部突破!
  ブックレット「そうだったのか!TPP」
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TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。

ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
★詳細・ご注文は→ http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.html



■■■TPPテキスト分析チーム■■■

●ウェブサイト「そうだったのか!TPP」
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編集後記
またもや土曜日配信になってしまいましたことをお詫びいたします。昨日の強行採決は、本当に許しがたいものでした。けれど、夕方から議員会館前に続々と抗議に集まってくる方々が「まだ終わってないぞ!」と闘志を燃やしていて、勇気づけられました! さて、TPPテキスト分析チームとReDEMOSの共同製作で解説動画ができあがったので紹介します。とてもわかりやすく、スタイリッシュ! 活字を読むのはニガテ・・・という若い方などにぜひ見てもらいたいです。ニュースなどで「あの強行採決なんのこと?」とあらためてTPPを知った方も多いと思います。ぜひSNSなどで拡散していただければと思います。「2分でわかるTPP」 https://www.youtube.com/watch?v=RiZ0COxQSHs&feature=youtu.be 
(柴田麻里)
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【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
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2016年11月4日金曜日

【動画公開】「2分でわかるTPP-環太平洋パートナーシップ協定-」



【超拡散】「2分でわかるTPP-環太平洋パートナーシップ協定-」 ReDEMOS(http://redemos.com/)と動画を共同制作しました!

「TPPってよくわからない」「このまま採決して大丈夫なの?」「経済がよくなるなら必要では?」そんな方が周りにいたら、ぜひ動画をシェアして広めてください!

まだ諦める必要はありません。

製作:監修:TPPテキスト分析チーム
制作:ReDEMOS
http://notppaction.blogspot.jp/
#そうだったのかTPP #ReDEMOS

2016年11月2日水曜日

【そうだったのか!TPP-Q16】医療制度は変わらないんでしょ?

Q16.医療制度は変わらないんでしょ?

A16.安価な医薬品が手に入りにくくなります


 確かに、すぐに「公的医療保険制度(国民皆保険)に関する変更は行われない」かもしれませんが、製薬大企業に有利なルールが盛り込まれました。アメリカの医薬品・医療産業がどれほど巨大かを考えれば自明のことです。各国の交渉で最後まで揉めたのも、薬に関する分野でした。協定文では、薬の特許期間やデータ保護についてのルールが定められました。


 ①特許期間の延長:新薬は、特許出願から販売承認まで概ね10年かかります。その間に「不合理な短縮」とみなされる期間があれば、その年数分、特許期間は延長されることになりました。政府は、5年を上限とした延長制度が日本にもあると言っていますが、協定文に延長する年数は書かれていません。アメリカが相手では、5年以内に収まる保証はありません。

 ②データ保護期間:新薬のデータというのは、料理のレシピのようなもので、公開されれば安価なジェネリック薬(後発薬)を製造できます。政府は日本もデータ保護が8年とされているので問題ないと言っていますが、協定文はデータ保護期間を「8年に限定することができる」という表現で、8年に限定しないこともあるという、あいまいな文言です。協定発効後10年で再協議も行われますので、さらに長期化する恐れもあります。


 このように、TPP協定が発効すれば新しい薬の価格がなかなか下がらない恐れが強まっています。これは患者の負担に直結し、保険料の引き上げにもつながります。途上国は新薬のデータを早く開示することを求めていて、「国境なき医師団」も「医薬品入手の面で最悪の貿易協定として歴史に残る」と痛烈に批判しているほどです。(寺尾正之)

Attention! 第18章 知的財産
●第18.48条2項 (中略)特許期間の不合理な短縮について特許権者に補償するため特許期間の調整を利用可能なものとする。
●第18.51条1項 (a)(中略)生物製剤を含む新規の医薬品の(中略)販売承認の日から少なくとも8年間、(中略)市場の保護について定めること。
●第18.53条1項 (a)当該最初に提出した者以外の者が(中略)当該医薬品を販売しようとしていることについて、当該医薬品が販売される前に、特許権者に通知(中略)する制度。

★大好評のブックレット「このまま批准していいの?続・そうだったのか!TPP 24のギモン」。学習会やイベントのテキストとしても最適です。注文はこちらから。

2016年11月1日火曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.11 11月4日採決で与野党が合意/ジェーン・ケルシー教授講演&インタビュー

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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.11 // ■■
■           11月1日発行               ■


※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。


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 1.11月4日採決で与野党が合意
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今週に入り衆議院TPP特別委員会では、再び参考人質疑が行われました。テーマは「著作権」と「ISDS」で、膨大なTPP協定のうち、ようやく農業分野以外の重要分野に議論が入ったことになります。

「著作権」(TPPの分野としては「知的所有権」)については、小説や音楽などの著作権保護期間が原則、作者の死後50年から70年に延長されます。野党側の参考人・福井健策氏(弁護士)は、保護期間の延長で「(相続人の了承など)権利の処理が複雑になる」と批判。政府に著作物の活用を促す仕組みの構築を求めました。

また著作者の告訴がなくても著作権侵害の捜査・起訴ができる「非親告罪化」に向けた規定も盛り込まれたことに関して、福井氏はパロディー創作といった「二次利用を萎縮させる」と懸念を表明しました。非親告罪化については、実は原作者自身も求めてはおらず、政府は「パロディなどは非親告罪化の対象としない」としていますが、それを判断するのは警察当局です。警察の「さじ加減」でどのような運用がなされるかも不明で、やはり表現活動全体への萎縮効果があるでしょう。もともとこの著作権保護期間延長や非親告罪化を求めてきたのは、米国であり、その背景にはミッキーマウスなどの作品をもって世界中でビジネスを展開する巨大コンテンツ産業や、IT関連企業などです。これに対し、一橋大学の土肥一史名誉教授は、こうした知財保護強化は、「海賊版対策には有効」とメリットを強調しました。

またISDS(分野としては「投資」)について、野党側の参考人の岩月浩二氏(弁護士)は、TPPに含まれる外国企業と進出先の国家との紛争解決(ISDS)条項に関して、「訴訟大国の米国企業が訴えてくる」と警戒。一方、弁護士の鈴木五十三氏は「(日本政府は同様の条項で外資に)これまで訴えられたことがない」と述べ、TPPの規定を順守すれば悪影響はないとの認識を示しました。

野党側の参考人の意見が詳細で説得力があるのに対し、与党側の参考人は政府の主張をなぞるばかりで、根拠に乏しいことが多くの方の目にも明らかだったと思います。

このような質疑をさらに重ねていくことで、TPPの全体像とその脅威が明らかになると私たちも確信をさらに強めました。昨日の共同通信の世論調査でも、66%の人が「今国会でTPPは慎重に審議してほしい」と答えています。国会での審議が進むうちに、政府の答弁に不信を感じ、さらに疑問や懸念が高まってきているのです。しかし、そのような流れに対して、与党も先週から焦りを見せてきていました。

そして、11月1日朝、とうとう「11月4日に採決で与野党が合意」との報道が流れました。報道が事実ならば、驚きと怒りを多くの方がお持ちでしょう。そしてそれは野党側にも突き付けられるべき問いです。TPPは条約の批准の扱いとなり、憲法上の「衆議院の優越」事項となります。つまり衆院で可決してしまえば、参議院で結論が出ず時間切れになっても、30日がたてば「自然承認」となるのです。

現時点では、正確な情報を得た上で、11月4日の採決について、どうにかして止められないものか、考え、動くのみです。


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 2.ジェーン・ケルシー教授 講演&インタビュー
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10月31日(月)、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」の主催により、議員会館にて、ニュージーランド・オークランド大のジェーン・ケルシー教授の講演会が開催されました。危機的な現状の分析と対応など、示唆に富んだ内容の講演となりました。

ケルシー氏は、ベトナムは、米国の批准が不透明なことから、年内完了を予定していた国内手続きを来年に先送りしたことを報告。ほか、オーストラリア、カナダ、ペルー、メキシコ、チリの五カ国についても、米国の政治状況を見極める姿勢を取っている、と各国の現状を伝えました。また、批准を急ぐ日本とニュージーランドについては、「オバマ政権のチアリーダーのようだ。なぜ米国がどうなるのか見極めようとしないのか」とあらためて疑問を提示しました。

この日、ジェーン・ケルシー教授は、議員会館前での抗議行動にも参加し、その後、IWJの番組で、ジャーナリスト・岩上安身さんによるインタビューにも答えました。

・TPPのような協定に反対する米国、あるいはその他世界各地での反動の背景には何があるのか。
・TPPの現状は何か。
・なぜどの国も今TPPをやるべきてないのか。
・これらの現実がありながら、なぜ日本とニュージーランドはTPPを実現するための法律を強く推しているのか。そしてその危険性とは何か。
・国民と民主主義と国家主権と私たちの将来に対するこの過ちはいったいどんな結果をもたらすのか。

といった項目について答えています。

このインタビューは、危機的な情勢を鑑み、しばらくの間、無料公開されています。
ぜひお早めにごらんください。
http://www.ustream.tv/recorded/92553835


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 3.引き続き、抗議行動に集まろう!
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4日採決かという状況ですが、国会前では、明日以降も朝から抗議アクションが行なわれます。短時間の参加でもいいので、ぜひ行ってみてください。夕方からは、野党議員との情報交換会もあります。こんな採決のしかたはありえない!という声を議員に届けましょう。最後まで粘るしかありません!

■国会の審議日程(予定)
 11月2日(水)14:15~特別委員会とりまとめの質疑(1時間30分)
        この後、与党は採決を行いたいと提案。
 11月4日(金)午後、本会議でTPP及び関連法案の採決を予定

■抗議行動予定

・11月2日(水)
10:00~11:00すぎ 「採決は許さない!座り込み行動・第1部」
          ※昼休みは別団体(春闘共闘委員会など)の集会が入ります
          この間、上記集会への合流あるいは議員会館内で昼食など

13:00~16:00すぎ「採決を許さない!座り込み行動・ 第2部」
          ※委員会傍聴を希望する方は、傍聴に入ります。

17:00~「市民と国会議員の情報交換会」=恒例の水曜日行動
    (会場:衆議院第二議員会館多目的会議室)

18:30~ 大抗議行動(衆議院第二議員会館前)
        

・11月4日(金)
12:00~本会議終了まで(16時頃)「 採決大抗議座り込み行動」
        ※本会議を傍聴を希望する方は、傍聴に入ります。


★★大阪では、「ストップ!TPP緊急行動」の呼びかけで以下のとおり、街宣が行なわれます!★★
ぜひご参集ください。

日時:11月2日(水)17:30~19:00
場所:梅田ヨドバシカメラ前

https://www.facebook.com/events/1221890967884193/


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 4.TPPを批准させない!水曜日行動
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これまでTPP批准阻止に取り組んできた幅広いネットワークは、下記の通り、「TPPを批准させない!水曜日行動」として、毎週水曜日に院内外で行動を行なっています。国会情勢を知り、声を上げていくために、ぜひご参加ください。

◆野党議員による国会報告&議員会館前アクション
11月30日(水)までの毎週水曜日 ※11月23日は休み

●17時~18時・国会報告と意見交換(議員会館内会場)
●18時半~19時半・議員会館前抗議行動

●会場:   
11月2日(衆院第二議員会館・多目的会議室)  
11月9日(衆院第一議員会館・大会議室)
11月16日(衆院第二議員会館・多目的会議室) 
11月30日(予定:衆院第一議員会館・多目的ホ-ル


●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/


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 5. あの人もTPPに注目! ~鴻上尚史さん
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TPPに注目しているのは、私たち市民だけではありません。このコーナーでは、実はあの有名人もTPPに注目し、疑問を投げかけている! という発言を随時紹介していきます。ぜひツイッターやフェイスブックなどで拡散してください。

今回は、劇作家・演出家の鴻上尚史さん。「日刊SPA!」で、著作権保護延長問題について、作家の立場から疑問を提示しています。わかりやすく、的確な指摘。ぜひご一読ください。

「・・・(中略)アメリカは作者の死後70年なのです。TPPを批准・参加するということは、無条件で『死後70年』を受け入れるということになるのです。でね、僕も作家なので、どっちがいいんだろうと考えるのですよ」

「『昭和初期の作品のアンソロジーを作りたいんだけど、曽孫も玄孫もどこにいるのかまったく分からない。でも、著作権が切れてないから、勝手に載せられない。結果、掲載を諦めるしかない』という『孤児作品』と呼ばれるものが大量に生まれることになるのです」


TPPで問題となるのは農業だけじゃない。著作権「死後70年」を受け入れて本当に良いのか?(「日刊SPA!」2016/10/31)
http://nikkan-spa.jp/1226329/2


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 6. 大好評で6万部突破!
  ブックレット「そうだったのか!TPP」
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TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。

ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
★詳細・ご注文は→ http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.html



■■■TPPテキスト分析チーム■■■

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編集後記
与野党が採決合意しました。残念でなりません。審議はようやく著作権など農業以外に入ったばかりなのに。最後まであきらめず、野党の意地を見せてほしいものです。明日の院内集会でどのような報告がなされるのか、ちゃんと聞いてこようと思います。そういえば、今日の7時のNHKニュースでは、TPPのことは触れられませんでした・・・・・・。(柴田麻里)
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【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
【発行】TPPテキスト分析チーム
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