2016年11月16日水曜日
メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.15 参議院での審議開始 拙速すぎる進め方に世論も反発
■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
■■ \\ メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.15 // ■■
■ 11月15日発行 ■
※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。
──────────────────────
1.参議院での審議開始
拙速すぎる進め方に世論も反発
──────────────────────
TPP協定と関連法案の審議は、今週から参議院へと移りました。11月14日は、参議院のTPP特別委員会で、安倍総理も出席し集中審議が行なわれ、米国のトランプ次期大統領が選挙期間中、協定からの離脱に言及していたことなどをめぐって質問が相次ぎました。安倍総理大臣は、「選挙の結果も踏まえると、協定の発効は大変厳しい状況だという認識」と答えつつも、17日に予定されているトランプ氏との会談で、自由貿易や日米同盟を重視する立場を伝え、信頼関係を構築したいという考えを示しました。日本が本国会で拙速に批准したところで、米国の態度が大きく変わる可能性はほとんどないにもかかわらず、です。
そして問題は、参議院の審議は異例なスピードで進められていることです。14日に始まった特別委員会ですが、17日には地方公聴会も行われる予定で、月内の強行採決もあり得るのかという報道すらあるほどです。
米国では、選挙前に掲げた公約をトランプ氏が若干譲歩するような発言が相次いでいますし、また大統領の下で新たな人事が行われる中で、ウォール街のビジネス界や自由貿易推進の共和党の有力議員などが次々と登用されています。つまりトランプが翻意して「TPPは再交渉して、アメリカに徹底的に有利になるよう再交渉する」というシナリオとなる可能性もゼロではありません。この時期、拙速に批准をしてしまうことこそが危険で、少なくとも1月20日の新大統領就任の時までは、状況を把握しあらゆるシナリオに対応していく冷静さこそが必要です。日本の態度はまったく逆行しているわけです。
日本とともに「オバマ政権のTPP批准のチアリーダー」だったニュージーランドでも、米国大統領選の結果やおとといの地震もあり、現時点では批准の日程は明確になっていません。
参議院では、野党側もさらにTPPの問題点を明らかにするべく協力して質問をしています。また世論もさらにTPPに慎重になっています。11月14日にNHKが行った世論調査では、TPPを今国会で承認することへの賛否について、 「賛成」18%(-1pt)、「反対」24%(+7pt)、「どちらともいえない」48%(-6pt)、 前月と比べ賛成が減り、反対が着実に増えています。まさに知れば知るほど反対が増えるという結果です。参議院での審議も注目し、さらに多くの人に周知をしていきましょう。
■TPP承認案/関連法案、参議院審議日程
・11/16(水)午後、一般質疑
・11/17(木)、帯広と水戸で地方公聴会
・11/18(金)、農業問題をテーマに参考人質疑
■参議院インターネット審議中継
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/sp/index.php
──────────────────────
2.TPPを批准させない!水曜日行動
──────────────────────
TPPを批准させない!全国共同行動は、「TPPを批准させない!水曜日行動」として、 10月5日から毎週水曜日に院内外で行動を行ない、 国会議員との情報交換、抗議行動を行なってきました。今後の行動については11月16日の実行委員会で決まる予定です。
以下の水曜日行動は、予定通り、行うこととしています。国会最新情報が知りたい方は、ぜひお集まりください。抗議を続けていきましょう!
●11月16日(水)17時~ 衆院第2議員会館・多目的会議室
⇒18時半から衆院第2議員会館前で抗議行動
※参院議長あての国会請願署名を紹介議員に渡す予定。
●11月30日(水)17時~ 衆院第1議員会館・多目的ホ-ル
⇒18時半から衆院第2議員会館前で抗議行動
★★★座り込みもあります!★★★
16日(水)10時~11時、14時~14時45分
衆議院第2議員会館前にて。
※昼休みは今国会の諸課題で、国民大運動実行委員会や社保協などが呼びかける昼休み集会に合流。
●呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/
▼フェイスブック
https://www.facebook.com/tppfes/
▼ツイッター
https://twitter.com/NoThanksTPP
──────────────────────
3. 国内各地の抗議アクション
──────────────────────
参議院での審議が着々と進む中、こんなのおかしい!と全国各地で市民が抗議のアクションを起こしています。お近くの抗議行動にぜひご参加ください。
また、引き続き、全国各地の抗議アクションの情報を紹介していきたいので、情報がありましたらお寄せください。すでに行なったことの報告などでも大歓迎です。kokusai@parc-jp.org まで。
◆東京◆
『参議院で止めに行け!~TPP関連法/国内批准絶対反対!永田町アクション』連続行動
11月14日(月)~18日(金)毎日17時~ @参議院議員会館前
※呼びかけ:TPP断固反対!市民連合
◆大阪◆
11.16 ストップ!TPP緊急行動街宣
11月16日(水)18:30~19:30 @天神橋筋六丁目(住まい情報センター横)
※主催:ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク、ストップ!TPP緊急行動・関西
https://www.facebook.com/events/1147993098617177/
◆東京◆
Stop the TPP! 医療労働者による 11・17 TPP反対グローバルアクション
全米看護師連合会(NNU)の呼びかけで、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど7か国(11/1現在)の労働組合や諸団体が、TPP阻止にむけた医療従事者によるグローバルアクションに取り組みます。TPP批准をいそぐ安倍政権にTPPノーの声を突きつけましょう。
開催日:2016年11月17日(木)
場所:衆議院第2議員会館前
タイムテーブル:
13:30 開会あいさつ
情勢報告(NPO法人アジア太平洋資料センター事務局長 内田聖子氏)
国会議員あいさつ
連帯スピーチ
同宣言採択
シュプレヒコール
14:25 閉会あいさつ
主催:医団連/全国保険医団体連合会・全日本民主医療機関連合会・日本医療福祉生活協同組合連合会・新日本医師協会・日本医療労働組合連合会
連絡先:日本医労連 TEL 03-3875-5871
──────────────────────
4. ブックレットからの紹介
「医療制度は変わらないんでしょ?」
──────────────────────
上記の通り、17日、医療労働者によるグローバルアクションが行なわれます。TPPがもし発効したら、医療制度はどうなるのか? 私たち市民ほぼ全員が必ず直面する重要な問題です。そこで今回は、ブックレット「そうだったのか!TPP」より、医療制度について解説した項をご紹介します。じっくり読んで、「これはおかしい!」と思ったら、17日の行動にぜひ参加しましょう!
▼Q16.医療制度は変わらないんでしょ?
▼A16.安価な医薬品が手に入りにくくなります
確かに、すぐに「公的医療保険制度(国民皆保険)に関する変更は行われない」かもしれませんが、製薬大企業に有利なルールが盛り込まれました。アメリカの医薬品・医療産業がどれほど巨大かを考えれば自明のことです。各国の交渉で最後まで揉めたのも、薬に関する分野でした。協定文では、薬の特許期間やデータ保護についてのルールが定められました。
1.特許期間の延長:新薬は、特許出願から販売承認まで概ね10年かかります。その間に「不合理な短縮」とみなされる期間があれば、その年数分、特許期間は延長されることになりました。政府は、5年を上限とした延長制度が日本にもあると言っていますが、協定文に延長する年数は書かれていません。アメリカが相手では、5年以内に収まる保証はありません。
2.データ保護期間:新薬のデータというのは、料理のレシピのようなもので、公開されれば安価なジェネリック薬(後発薬)を製造できます。政府は日本もデータ保護が8年とされているので問題ないと言っていますが、協定文はデータ保護期間を「8年に限定することができる」という表現で、8年に限定しないこともあるという、あいまいな文言です。協定発効後10年で再協議も行われますので、さらに長期化する恐れもあります。
このように、TPP協定が発効すれば新しい薬の価格がなかなか下がらない恐れが強まっています。これは患者の負担に直結し、保険料の引き上げにもつながります。途上国は新薬のデータを早く開示することを求めていて、「国境なき医師団」も「医薬品入手の面で最悪の貿易協定として歴史に残る」と痛烈に批判しているほどです。(寺尾正之)
※この項目については、ウェブ上でもお読みいただけます。わかりやすいイラスト&図解付き!
http://notppaction.blogspot.jp/2016/11/tpp-q16-medeical-1.html
──────────────────────
5. 大好評で6万部突破!
ブックレット「そうだったのか!TPP」
──────────────────────
TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。
※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。
ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
★詳細・ご注文は→ http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.html
■■■TPPテキスト分析チーム■■■
●わかりやすい&かっこいい動画ができました!ぜひ拡散を!
「2分でわかるTPP」https://www.youtube.com/watch?v=RiZ0COxQSHs&feature=youtu.be
●ウェブサイト「そうだったのか!TPP」
随時情報発信中!
http://notppaction.blogspot.jp/
●フェイスブック
ぜひ「いいね!」をしてください!
https://www.facebook.com/TPPAnalysis/
●ツイッター
フォローしよう!RTしよう!
https://twitter.com/TPP_Analysis
■□■…………………………………………………………………………………
編集後記
トランプはTPPをやるのかやらないのか。真意は一体何なのか、気になって仕方ありません。今後の情勢を注視していきたいと思います。さて、TPPがテーマではありませんが、グローバル化、新自由主義の推進といった点でTPP問題と近いイベントが11月20日(日)13:00 ~明治大学にて開催されます。「どうなってるの?日本の水―グローバル化と世界の水道民営化」https://www.facebook.com/events/912735922159826/?active_tab=about
生命に不可欠な水を企業がカネ儲けの道具にするなんて許されることではありません。ご関心のある方、ぜひご参加ください。(柴田麻里)
…………………………………………………………………………………■□■
===============================
【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
【発行】TPPテキスト分析チーム
●毎週火曜日・金曜日発行
※本メールニュースはウェブサイトでも掲載しています。
http://notppaction.blogspot.jp/
※登録は無料です。どなたでも登録可能です。ぜひ周りにお勧めください!
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿