2016年10月18日火曜日

【そうだったのか!TPP-Q8】じゃあ、TPPはどうやったら止められるの?

Q8.じゃあ、TPPはどうやったら止められるの?

A8.日米が批准しなければ、TPPは発効しません


 TPP協定は、全参加国が2年以内に議会承認など国内手続きを終えられない場合、国内総生産(GDP)の合計が85%以上を占める6か国以上が合意すれば、発効することになっています。このこと自体、GDPが重視された経済大国優先のルールといえます。


 TPP参加国ではアメリカと日本がGDPの8割近くを占めているため、両国とも批准しなければ発効できません。その意味では、日本はTPP発効の鍵を握ります。日本が批准しなければ、アメリカの結果を待つことなく、その時点でTPPは破棄となるのです。

 アメリカでは大統領選を控えTPP反対の声がかつてないほど高まっており、批准の見通しはまったく立っていません。その他の国は、2016年2月の署名後は国民への説明や影響試算などを行っており、またアメリカの批准が見通せない中で早期批准をする必要がないため、2016年8月現在で関連法まで含めて完全に批准した国はありません。


 こうした状況のなか、4月の国会、そして秋からの臨時国会で拙速に批准を進めようとする日本の姿は極めて異常です。十分な説明もなされないまま、批准の手続きを進めさせてはなりません。

 アメリカとEUの貿易協定(TTIP)や、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)などのメガFTAも、交渉が大幅に遅れています。各国の異なる状況を無視して企業や投資家に有利なルールを押し付けようとする交渉には矛盾と無理があり、また途上国政府や市民社会が強く反発していることが理由です。日本でも、いのちや暮らし、民主主義の観点からも、「TPPはいらない!」という声を上げ続けることが大切です。(内田聖子)

Attention! 第30章最終規定
●第30.5条1項 この協定は、全ての原署名国が(中略)国内法上の手続を完了した(中略)後60日で効力を生ずる。
●第30.5条2項 この協定は、(中略)少なくとも6の原署名国であって、(中略)国内総生産の合計が(中略)85%以上を占めるものが(中略)国内法上の手続を完了した(中略)後60日で効力を生ずる。

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